ホームページに画像を掲載することは、視覚的な魅力を高め、ユーザーに情報を直感的に伝えるために有効な手段です。しかし、Webアクセシビリティを意識せずに画像を使用すると、一部のユーザーにとって情報が伝わらなくなる可能性があります。この記事では、ホームページに画像を作成・掲載する際に注意すべきWebアクセシビリティのポイントを解説します。
1. 代替テキスト(alt属性)の設定
代替テキストの重要性
画像の内容を視覚的に確認できないユーザー(視覚障害者やスクリーンリーダーを使用するユーザーなど)にとって、代替テキストは画像の情報を理解するための重要な手段です。代替テキストは、画像の意味や役割を簡潔に説明するもので、すべての装飾画像や情報画像に適切に設定する必要があります。
良い代替テキストのポイント
- 画像の内容や意味を正確に伝えるテキストを設定する。
- 画像が単なる装飾の場合、代替テキストを空にしてスクリーンリーダーが無視できるようにする。
- 重要な情報を持つ画像には、内容を具体的に説明するテキストを記述する。
避けるべき代替テキストの例
- 「画像」や「写真」などの曖昧な説明は避ける。
- 画像の役割や内容が伝わらないと、ユーザーにとって不親切になる。
2. 情報を伝えるための画像説明
画像説明の必要性
画像が何らかの情報を伝えるために使われている場合、その内容を補完する画像説明をテキストで追加することが求められます。特に、チャートやグラフ、地図など視覚情報が重要なコンテンツには、代替テキストだけでなく詳細な説明文を提供することで、すべてのユーザーが情報を理解できるようにします。
良い画像説明のポイント
- 画像の要約や補足説明を提供し、視覚に頼らずに内容を理解できるようにする。
- 代替テキストだけでは伝えきれない内容を、詳細なテキストで補完する。
3. 画像のサイズと読み込み速度の最適化
読み込み速度への配慮
画像のファイルサイズが大きいと、ページの読み込み速度が遅くなり、ユーザー体験を損ねる原因になります。特に、低速なネット環境でアクセスしているユーザーやモバイルデバイスで閲覧しているユーザーにとっては大きな問題です。画像は適切なサイズに圧縮し、ユーザーの負担を軽減することが求められます。
良い画像サイズのポイント
- 画像は必要以上に大きくせず、最適なサイズに圧縮する。
- 圧縮率が高い画像フォーマット(WebPなど)を利用し、読み込み速度を改善する。
4. コントラストと視認性の確保
コントラストの重要性
画像内のテキストや重要な情報が、背景色とのコントラスト不足で読みにくくなることがあります。特に、色覚に障害のあるユーザーや視力が弱いユーザーにとっては、コントラストが低い画像は情報を正しく理解できない原因になります。画像内の文字や要素は、高いコントラスト比を持つようにデザインする必要があります。
良いコントラストのポイント
- 文字が背景色と十分なコントラストを持ち、誰でも視認しやすい状態にする。
- テキストや重要な要素が背景と混ざり合わないように、色の選択に気を配る。
避けるべきコントラストの例
- 文字色が背景色とほぼ同じため、読みにくくなっている画像は避ける。
5. 装飾画像と情報画像の区別
装飾画像の扱い方
すべての画像が情報を提供するわけではありません。装飾的な画像はページのデザインを補完するために使われるもので、情報を伝える必要がない場合が多いです。このような画像は、代替テキストを空にしてスクリーンリーダーが無視できるように設定します。一方、情報を持つ画像は必ず説明を提供することが求められます。
良い装飾画像のポイント
- 装飾的な画像には空の代替テキストを設定し、スクリーンリーダーが読み上げないようにする。
避けるべき装飾画像の例
- 不要な情報をスクリーンリーダーが読み上げることで、ユーザーが混乱する可能性があるため、装飾画像に無駄な代替テキストをつけない。
まとめ
Webアクセシビリティを考慮してホームページに画像を掲載する際には、代替テキストの適切な設定、視認性の確保、画像サイズの最適化など、多くの点に配慮が必要です。特に、視覚に制約のあるユーザーでも画像の内容や意味を理解できるように、代替テキストや補足説明をしっかりと提供することが重要です。適切な画像の使い方を心がけることで、すべてのユーザーにとって使いやすいウェブサイトを作成することができます。
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