はじめに
ウェブアクセシビリティのガイドラインとして知られるJIS X 8341-3:2016は、多様なユーザーがウェブコンテンツを安全かつ快適に利用できるようにするための指針を提供しています。この中で特に重要なのが、「発作の防止」に関する達成基準です。これは、光の点滅や特定の視覚的パターンが引き起こす発作を防ぐことを目的としています。本記事では、この達成基準の詳細と、それに準拠するための具体的な対策について説明します。
「発作の防止」達成基準の概要
JIS X 8341-3:2016の「発作の防止」は、視覚的刺激が引き起こす光感受性発作を防ぐことを目的としています。この基準は、特にてんかんを持つユーザーに影響を与える可能性のある点滅や高コントラストのパターンを制御することを求めています。具体的には、次の点が重要です。
- 3回以上の点滅:1秒間に3回以上点滅するコンテンツは、発作を引き起こすリスクがあるため、避ける必要があります。
- 高コントラストの視覚パターン:赤や白、黒の強いコントラストでの点滅は特に危険です。
- 点滅のエリアサイズ:点滅するエリアが画面の20%を超える場合、リスクが高まります。
これらの基準により、光感受性発作のリスクを最小限に抑えることができます。
達成基準の具体的な要求事項
「発作の防止」に関する達成基準では、以下の具体的な要求事項が定められています。
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色の点滅の制御
色の点滅は、特に赤系の色が使用された場合に危険性が増します。点滅する場合、3回未満に制限するか、ユーザーに対して点滅を停止するオプションを提供する必要があります。 -
面積と時間の制御
点滅するエリアが画面の1/4(25%)以上に及ぶ場合、その影響は顕著になります。時間的にも1秒以内に連続する点滅が3回を超えないようにし、必要に応じて点滅を止めることが可能であることが重要です。 -
音の伴う点滅の回避
点滅に音が付随する場合、視覚的および聴覚的刺激が合わさり、より強い発作のトリガーになる可能性があります。音声を伴う場合は点滅の頻度や色をさらに厳しく制御します。
ウェブサイト運営者が取るべき具体的対策
ウェブサイト運営者や開発者がこの達成基準を遵守するためには、次のような具体的な対策が求められます。
- コンテンツのレビュー:動画、アニメーション、GIFなどを含むコンテンツが該当しないかチェックし、必要であれば削除または調整を行います。
- ツールの使用:点滅やフラッシュを検出するためのツールを用いて、事前にリスクのあるコンテンツを発見します。例えば、Flashing Accessibility Toolkitなどのツールが有用です。
- ユーザーテスト:アクセシビリティに配慮したユーザーグループでテストを実施し、発作の誘因となる点滅がないか確認します。
JIS X 8341-3:2016の遵守とその意義
この達成基準の遵守は、てんかんを含む光感受性発作のリスクを持つユーザーのウェブ体験を安全なものにするために極めて重要です。また、これは企業や組織にとっても社会的責任の一環として求められます。発作の防止策を講じることで、ウェブコンテンツはより多くの人に届き、包括的なデジタル社会の形成に寄与します。
まとめ
JIS X 8341-3:2016の「発作の防止」達成基準は、点滅や視覚的なパターンによるリスクを減らすことで、光感受性発作を防ぐことを目指しています。ウェブサイト運営者や開発者は、この基準に従い、具体的な対策を講じることが求められます。誰もが安心してウェブを利用できる環境を作るために、これらのガイドラインの遵守が必要不可欠です。
これらの対策を実施することで、ウェブアクセシビリティの向上に寄与し、全てのユーザーに安全で快適なウェブ体験を提供しましょう。
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