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Kintoneでウェブアクセシビリティに対応する方法

はじめに

Kintoneは、業務改善やデータ管理を効率的に行うためのクラウドベースの業務アプリ作成プラットフォームとして、多くの企業で利用されています。しかし、幅広いユーザーにとって使いやすいシステムを構築するためには、アクセシビリティへの対応が欠かせません。特に、視覚や聴覚に障がいを持つ方、高齢者、ITに不慣れな方など、さまざまなユーザーが利用できるようにするためには、適切なアクセシビリティの配慮が必要です。この記事では、Kintoneでウェブアクセシビリティを向上させるための具体的な方法について詳しく解説します。

Kintoneにおけるウェブアクセシビリティの重要性

まず、アクセシビリティとは、すべてのユーザーがデジタルコンテンツに平等にアクセスし、利用できる状態を指します。これは、障がいを持つ方や、高齢者、あるいは技術的な制約があるユーザーにとって、非常に重要です。Kintoneを使って業務アプリを構築する際には、こうした多様なニーズを考慮する必要があります。

アクセシビリティに対応することで、次のようなメリットが得られます:

  • より多くのユーザーにサービスを提供できる
  • 法令やガイドラインに準拠し、企業の信頼性を高める
  • ユーザー体験(UX)の向上により、利用者満足度が向上する

たとえば、視覚に障がいのあるユーザーがスクリーンリーダーを使って情報を取得できるようにするためには、適切な代替テキスト(altテキスト)の提供や、ページの構造を考慮した設計が重要です。

Kintoneでのアクセシビリティ向上のための具体的な対応

1. ラベルと代替テキストの設定

視覚に障がいのあるユーザーは、スクリーンリーダーを利用してウェブページの情報を読み取ります。そのため、Kintoneのフォームやボタンには、明確で適切なラベルを付けることが重要です。たとえば、ボタンに「送信」とだけ書かれているのではなく、「データを送信」といった具体的なアクションを示す文言を使うことで、スクリーンリーダーが正確に機能します。

また、画像には必ず代替テキスト(alt属性)を設定しましょう。これにより、画像が表示されない場合でも内容が伝わりますし、視覚に障がいのある方がスクリーンリーダーで情報を把握できるようになります。Kintoneのプラグインやカスタマイズ機能を使えば、これらの設定を簡単に実施できます。

2. 色彩設計に配慮する

色覚に障がいのあるユーザーにとって、特定の色の組み合わせは識別が難しい場合があります。そのため、Kintoneで作成するアプリのデザインにおいて、色だけで情報を伝えるのではなく、テキストやアイコンを併用して情報を伝える工夫が必要です。たとえば、エラーメッセージを赤色で表示する場合、赤い文字だけではなく「エラーです」といった文言も一緒に表示するようにします。

さらに、コントラスト比にも注意が必要です。背景色と文字色のコントラストが低いと、視覚に障がいのあるユーザーや、高齢者にとって内容が読みづらくなります。Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) では、少なくとも4.5:1のコントラスト比を推奨しています。Kintoneのカスタマイズ機能を使って、コントラストを調整しましょう。

3. キーボード操作への対応

多くのユーザーは、マウスを使わずにキーボードだけでウェブサイトを操作します。特に、視覚や運動に障がいのある方にとって、キーボード操作が使いやすい設計は欠かせません。Kintoneでは、フォーム入力やボタンの操作がすべてキーボードで行えるようにするための工夫を行う必要があります。

たとえば、Tabキーで順番に項目を選択できるようにする「フォーカスの順序」を明確に設定することが大切です。また、「エスケープ」キーでモーダルウィンドウを閉じる操作など、一般的なキーボードショートカットも考慮するとよいでしょう。

4. 適切な見出し階層の設定

見出しタグ(h1, h2, h3など)は、ページの構造を視覚的にわかりやすくするだけでなく、スクリーンリーダーを使用しているユーザーにとって、コンテンツを正確に把握するために不可欠です。Kintoneでアプリを作成する際には、見出しの階層を適切に設定し、ページ全体が論理的に整理されていることを確認しましょう。

たとえば、h1はページの最上部に1つだけ使用し、次に重要な項目にh2を、さらにその下位の内容にはh3を使用するという具合です。見出し階層が崩れていると、スクリーンリーダー利用者がページ全体の内容を把握しづらくなってしまいます。

5. 読み上げツールに対応したフォーム設計

フォームは多くのKintoneアプリで重要な役割を果たしますが、視覚に障がいのある方にとって、フォームの操作は難易度が高い場合があります。そのため、フォーム要素にはすべてラベルを付け、スクリーンリーダーで正確に読み上げられるようにする必要があります。

たとえば、フォームに「名前」というフィールドがある場合、ラベルとして「名前を入力してください」といった具体的な説明を追加します。また、必須フィールドには「必須」と明記し、入力が必要なことを明確に伝えるようにします。これにより、ユーザーが迷わずに操作できる環境を提供できます。

アクセシビリティチェックと改善ツールの活用

アクセシビリティ対応の最終ステップとして、定期的にKintoneアプリのアクセシビリティをチェックすることが重要です。WCAGに基づくチェックツールや、ブラウザの拡張機能を使って、自分の作成したアプリがアクセシビリティに対応しているかを確認しましょう。

また、Kintoneのプラグインとして提供されているアクセシビリティチェックツールも活用することで、開発時点で問題を発見し、修正することができます。具体的には、次のようなツールがあります:

  • WAVE: ウェブアクセシビリティの自動チェックツールで、コントラストや代替テキストの有無などを自動で確認できます。
  • Axe Accessibility Checker: 簡単に使えるブラウザ拡張機能で、Kintoneアプリ内のアクセシビリティ問題を迅速に見つけることができます。

まとめ

Kintoneでウェブアクセシビリティに対応することは、すべてのユーザーに対して公平で使いやすいシステムを提供するために重要です。適切なラベルや代替テキストの設定、色彩設計、キーボード操作対応、見出し階層の整備、フォームの読み上げ対応など、多くの側面に配慮することで、アクセシビリティを高めることができます。

アクセシビリティを向上させることで、ユーザーの満足度が向上するだけでなく、法令に準拠したサイト運営が可能となります。これからKintoneでアプリを開発する方や、既存のアプリを改善したい方にとって、この記事が役立つ参考資料となることを願っています。

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投稿者 greeden

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