はじめに

Webアクセシビリティを実現するために、従来から「サポーテッド(Supported)」と呼ばれる方法、つまり特定の技術やデバイスを支援する手法が広く使われています。たとえば、スクリーンリーダー対応やキーボード操作への最適化などがこれに該当します。しかし、アクセシビリティをさらに高めるためには、サポーテッド以外のアプローチも重要です。本記事では、従来の技術支援に加えて、ユーザー体験を向上させるためのさまざまな方法について解説します。

1. コンテンツのシンプル化と読みやすさの向上

アクセシビリティを考える際、まず重要なのはコンテンツ自体のシンプルさです。複雑な構造や冗長な文章は、視覚や認知に障害のあるユーザーだけでなく、すべてのユーザーにとって負担となります。以下の点に注意して、コンテンツを簡潔で分かりやすくすることがアクセシビリティを支援する一つの方法です。

改善ポイント

  • 短く明確な文章を使う: 長い文章や専門用語を避け、誰にでも理解しやすい表現を心がけます。
  • 段落や箇条書きで情報を整理: 情報を視覚的に整理することで、内容を瞬時に把握できるようにします。
  • 見出しやタイトルでコンテンツを区分けする: 見出しを使って情報の流れを分かりやすくし、ユーザーが簡単に情報をスキャンできるようにします。

具体例

  • 文章を短くし、長文は段落や箇条書きで分割する。
  • 例:「ウェブアクセシビリティに関する最新のガイドラインを確認することは重要です」
    →「ウェブアクセシビリティの最新ガイドラインを確認しましょう。」

2. 色とコントラストの工夫

視覚障害や色覚異常のあるユーザーにとって、ウェブコンテンツが見やすいかどうかは、デザインの大きな要素です。特に、色とコントラストに配慮することは、アクセシビリティの重要なポイントです。単に色を変えるだけでなく、コントラスト比を最適化することが重要です。

改善ポイント

  • 高コントラストを意識する: 背景と文字の色を大きく対照させ、文字が読みやすいようにします。WCAGでは、標準的なテキストには4.5:1、ラージテキストには3:1のコントラスト比が推奨されています。
  • 色だけに依存しない情報伝達: 情報の重要性を示す際、色のみに頼らず、アイコンやアンダーライン、太字などを併用します。

具体例

  • ボタンの状態を色だけで示すのではなく、例えば「送信済み」アイコンを表示する。
  • フォームのエラーメッセージで、赤色に加えて太字やアイコンでエラー箇所を強調。

3. 音声や視覚を補完する手段の提供

サポーテッド技術の多くは、特定の障害を持つユーザーに対する支援を行いますが、すべての状況に完全に対応するわけではありません。そこで、音声や視覚に依存しない補完的な手段を提供することが、アクセシビリティの拡張に繋がります。

改善ポイント

  • 動画や音声コンテンツに字幕やテキストの提供: 聴覚障害者や音声を利用できない環境にいるユーザーに向けて、動画に正確な字幕を付けることが推奨されます。また、音声コンテンツに対応するテキスト版を提供することで、より多くのユーザーが情報にアクセスできるようになります。
  • 画像に代替テキスト(altテキスト)を設定: 視覚障害者向けのスクリーンリーダーで正確な説明を提供するため、画像には必ずaltテキストを設定しましょう。

具体例

  • 商品説明動画に字幕を付けたり、テキスト形式の解説を添える。
  • バナー画像や装飾用の画像でも、意図を簡潔に説明するaltテキストを用意する。

4. ユーザーのカスタマイズ機能を提供

ユーザー一人ひとりのニーズや環境に応じて、ウェブサイトの見た目や操作性を調整できる機能を提供することもアクセシビリティ向上に役立ちます。特に、視覚や運動機能に障害があるユーザーが、自分の使いやすい形にサイトをカスタマイズできるようにすることは、より良いユーザー体験に繋がります。

改善ポイント

  • フォントサイズや配色の調整機能: ユーザーが自由にフォントサイズや背景色、文字色を変更できる設定を用意することで、視覚に障害を持つ人や高齢者でも読みやすい環境が整います。
  • キーボードショートカットの提供: キーボードだけで操作できるショートカットを提供し、マウスを使用しなくても簡単にナビゲーションできるようにします。

具体例

  • フォントサイズを簡単に変更できるツールをウェブページ上部に配置する。
  • メインメニューをキーボードで操作できるショートカットを明示する。

5. アクセスしやすいナビゲーションの設計

ユーザーがサイト内の情報をスムーズに探せるかどうかは、ウェブアクセシビリティの中核となる要素です。複雑で分かりにくいメニューやリンク構造は、どんなユーザーにとってもストレスになります。簡潔で分かりやすいナビゲーションを設計することで、誰にとっても利用しやすいウェブサイトが実現します。

改善ポイント

  • 一貫性のあるメニュー構造: サイト全体で一貫したメニューを提供し、どのページでも同じ位置から主要なコンテンツにアクセスできるようにします。
  • 明確なリンクテキスト: 「こちらをクリック」など曖昧なリンクではなく、具体的にリンク先の内容が分かるテキストを使用します。

具体例

  • 「お問い合わせ」や「会社概要」など、標準的なページへのリンクを常にメインメニューに配置する。
  • 「製品の詳細を見る」など、リンク先の内容が明確なリンクテキストを使用する。

まとめ

Webアクセシビリティを向上させるためには、従来のサポーテッド技術に加え、コンテンツのシンプル化やカスタマイズ機能の提供、色とコントラストの工夫など、さまざまなアプローチが重要です。これらの取り組みを通じて、すべてのユーザーが快適にウェブを利用できるようにすることが、真のアクセシビリティの実現につながります。

アクセシビリティを支援する新しい取り組み

  • コンテンツを分かりやすくシンプルに
  • 色とコントラストの工夫で視覚的負担を軽減
  • 音声や視覚以外の手段で情報を伝える
  • ユーザーにカスタマイズ機能を提供
  • ナビゲーションを分かりやすく設計

アクセシビリティの向上は、すべてのユーザーにとって使いやすいウェブを実現するための重要な一歩です。様々なアプローチを取り入れて、より包括的なデジタル体験を提供しましょう。


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投稿者 greeden

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