ウェブアクセシビリティ基準における「操作可能」の原則は、ユーザーがインターフェースを簡単に操作できるようにすることを目的としています。視覚障害や運動障害を持つ方、あるいはキーボードのみで操作するユーザーにとって、操作性が確保されたウェブサイトは不可欠です。ここでは、「操作可能」の原則の概要と、具体的な実装方法について解説します。
「操作可能」の原則とは?
「操作可能」とは、ウェブサイトのすべての機能が、マウスに依存せず、キーボードや支援技術を使用するユーザーにとっても操作できるようにすることを指します。この原則は以下の基準に基づいています:
- キーボードで操作可能であること
- 時間制限の調整が可能であること
- 発作を誘発しないようにすること
- ナビゲーションが分かりやすく、わかりやすい情報提供を行うこと
操作可能を実現するための具体的な方法
1. キーボード操作への対応
キーボードのみで操作が可能なウェブサイトは、すべてのユーザーにとって使いやすい環境を提供します。特に、以下のポイントに留意してキーボード操作に対応しましょう。
- Tabキーで重要なリンクやボタン、入力欄に移動できるようにする。
- EnterキーやSpaceキーでボタンがクリックされるように設定する。
- キーボードフォーカスの表示:フォーカスされている要素がわかりやすく、色や枠線などで視覚的に示すことが重要です。
例: キーボード操作に対応したボタン
<button>送信</button>
2. 時間制限の設定と調整
時間制限がある場合、必要に応じてユーザーが延長できるようにすることで、すべてのユーザーが余裕をもって操作できます。制限時間が短いと、操作が難しい方にとってストレスの原因になります。
例:ユーザーが延長を選べるアラート
<div role="alert" aria-live="assertive">
このページの閲覧には時間制限があります。延長するには「延長する」ボタンをクリックしてください。
<button>延長する</button>
</div>
3. 発作を誘発しないデザイン
一部のユーザーにとって、点滅や明滅が激しいコンテンツは発作を引き起こす恐れがあります。一般的に、1秒間に3回を超える点滅を避けることが推奨されています。
- 高速で点滅する要素を避ける。
- アニメーションを抑え、必要に応じて停止ボタンを提供する。
4. ユーザーが簡単にナビゲーションできる工夫
明確なページ構造や、わかりやすいリンク・ボタン名を使用することで、ナビゲーションがスムーズになります。特に、ヘッダーやサイドバーのリンクには、内容が明確に伝わるラベルをつけましょう。
- 「Skip to Content」リンクを最初に設け、ユーザーが主要コンテンツにすぐアクセスできるようにします。
- ARIAランドマーク属性を使用し、スクリーンリーダー利用者がページ内のセクションを認識しやすくする。 例:ナビゲーションがわかりやすいリンク
<a href="#main-content" class="skip-link">メインコンテンツにスキップ</a>
<nav aria-label="メインナビゲーション">
<ul>
<li><a href="#home">ホーム</a></li>
<li><a href="#about">当サイトについて</a></li>
<li><a href="#contact">お問い合わせ</a></li>
</ul>
</nav>
「操作可能」を実現するためのツールとテスト方法
操作可能なサイトを確認するには、次のようなツールやテスト方法を活用しましょう。
- キーボードテスト:TabキーやEnterキーだけでページ全体の操作が可能か確認します。
- スクリーンリーダーテスト:スクリーンリーダーを使用し、リンクやボタンの役割が明確に読み上げられるかを確認します。
- WAVEツール:WAVEなどのアクセシビリティ検証ツールで、操作可能なデザインが実現されているかをチェックします。
まとめ
「操作可能」の原則を取り入れることで、すべてのユーザーがウェブコンテンツに自由にアクセスし、操作できるようになります。キーボード対応や発作を防ぐデザイン、簡単なナビゲーションを心がけることで、ユーザビリティを大幅に向上させることが可能です。
アクセシビリティ対応は、ユーザーエクスペリエンス向上にもつながる大切な要素です。より多くの人が快適に利用できるウェブサイトを目指して、「操作可能」なデザインを実現しましょう。
当社では、ウェブアクセシビリティを簡単に導入できるUUU ウェブアクセシビリティウィジェットツールをリリースしております。アクセシビリティ向上にご興味がある方はぜひ詳細をご覧ください。