ウェブアクセシビリティの基準における「構文解析」は、HTMLやCSSのコードを正確に記述し、誤りのない構造を保つことを指します。適切な構文は、すべてのユーザーがウェブコンテンツにスムーズにアクセスできることを確保し、特に視覚障害や認知障害を持つユーザーにとって重要です。本記事では、構文解析がアクセシビリティに与える影響と、具体的な実装方法について解説します。
構文解析の重要性
構文解析の目的は、ウェブページのコードを誤りのない状態に保つことです。以下の理由から、正確な構文が求められます。
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スクリーンリーダーや支援技術の正確な動作
支援技術は、HTMLやCSSの構文を解釈してユーザーに情報を提供します。構文エラーがあると、正しく情報が伝わらない可能性があります。 -
検索エンジンによるインデックスの最適化
構文エラーのないページは検索エンジンにも正しく理解され、SEO効果が期待できます。 -
ページ表示の安定性
正しい構文で記述されたページは、ブラウザ間の互換性が向上し、ページが安定して表示されます。
構文解析における基準とガイドライン
WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)では、構文解析に関する以下のような基準を推奨しています。
1. HTMLの構文エラーを防ぐ
HTMLタグの誤ったネスティングや閉じ忘れ、属性の不備は、構文エラーの原因となります。例えば、以下のような誤りを避けることが必要です。
誤った例:
<p><strong>重要な情報です</p></strong>
正しい例:
<p><strong>重要な情報です</strong></p>
2. ARIA属性の適切な使用
ARIA(Accessible Rich Internet Applications)は、支援技術向けに追加情報を提供するための属性ですが、間違った使い方をするとかえって混乱を招きます。必要な箇所にのみ使用し、無効なARIA属性を避けましょう。
正しい例:
<button aria-label="検索">🔍</button>
3. ヘッディング階層の適切な設定
見出しタグ(<h1>から<h6>)は、ページ構造を明確にするために重要です。見出しの階層は論理的に設定し、視覚やスクリーンリーダーでも正しい順序で表示されるようにしましょう。
誤った例:
<h1>メインタイトル</h1>
<h3>サブセクション</h3>
<h2>別のセクション</h2>
正しい例:
<h1>メインタイトル</h1>
<h2>サブセクション</h2>
<h2>別のセクション</h2>
構文解析をチェックするためのツール
構文エラーがないかを確認するには、以下のようなツールを活用することが推奨されます。
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W3C Markup Validation Service HTMLやCSSのコードの検証を行い、構文エラーや警告を表示してくれます。
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Lighthouse(Chrome DevTools) Chromeブラウザに組み込まれているLighthouseツールで、アクセシビリティ評価や構文エラーチェックが可能です。
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axe Accessibility Checker ブラウザ拡張機能で、ページのアクセシビリティ構文エラーをリアルタイムで確認できます。
まとめ
「構文解析」は、ウェブサイトがすべてのユーザーに正しく機能するための基本です。HTMLやCSSのコードが正しく構文解析されることで、視覚障害者や認知障害のあるユーザーにもアクセスしやすいコンテンツが提供でき、さらにSEO効果やブラウザ互換性の向上にもつながります。構文エラーのない正確なコーディングを心がけ、アクセシビリティ対応を強化しましょう。
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