ウェブアクセシビリティにおける「要求に応じた変更」は、ユーザーが自身のニーズに合わせてコンテンツの表示や操作方法をカスタマイズできるようにするための重要な基準です。視覚や聴覚、操作の制限があるユーザーが、自分に合った設定でウェブコンテンツにアクセスできるようにすることで、すべての人が公平にウェブを利用できるようになります。
「要求に応じた変更」とは?
「要求に応じた変更」は、コンテンツやインターフェースをユーザーの要求に応じて動的に調整できるようにすることを意味します。具体的には、以下のようなユーザーの操作や設定に対応することが求められます。
- フォントサイズや色の変更
- コントラスト調整
- キーボードやスクリーンリーダーによる操作支援
- 動画や音声の再生速度の調整や字幕の表示
要求に応じた変更が必要な理由
ユーザーごとに視覚や聴覚、操作方法の違いがあるため、次のような理由から要求に応じた変更を行うことが重要です。
- 視覚障害や色覚の異なるユーザー:色のコントラストや文字サイズを変更することで、視認性を向上させることができます。
- 聴覚障害を持つユーザー:動画に字幕を付けることで、音声情報がなくてもコンテンツを理解できるようにします。
- 操作に制限があるユーザー:キーボードのみでの操作や、スクリーンリーダーに対応することで、スムーズにサイトを操作できるようになります。
「要求に応じた変更」を実現するための実装方法
1. ユーザーがフォントサイズや配色を変更できる機能
ユーザーがフォントサイズを拡大・縮小できるようにするボタンや、カラーテーマを切り替えられるオプションを提供します。特に、背景色と文字色のコントラストを調整できる機能があると便利です。
例:フォントサイズ変更ボタン
<button onclick="document.body.style.fontSize='larger'">フォントサイズを大きく</button>
<button onclick="document.body.style.fontSize='smaller'">フォントサイズを小さく</button>
2. 動画や音声コンテンツに字幕や文字起こしを提供
動画には字幕、音声コンテンツには文字起こしを提供することで、聴覚に障害があるユーザーもコンテンツを理解しやすくなります。字幕は<track>
要素を使用して実装できます。
例:動画に字幕を追加
<video controls>
<source src="movie.mp4" type="video/mp4">
<track src="subtitles.vtt" kind="subtitles" srclang="ja" label="日本語字幕">
</video>
3. キーボード操作への対応
すべての操作がキーボードでも行えるようにして、マウスを使えないユーザーもスムーズにアクセスできるようにします。タブキーで移動できるフォーカスが明確に分かるようにし、Enterキーでボタンを押せるように設定します。
例:キーボード操作に対応したボタン
<button>送信</button>
4. スクリーンリーダーのサポート
視覚障害のあるユーザーのために、スクリーンリーダーがページ内の情報を正確に読み上げられるよう、ARIA属性を使用して補足情報を提供します。
例:ARIA属性の設定
<button aria-label="検索">🔍</button>
要求に応じた変更の実装時の注意点
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ユーザーが設定を容易に変更できるインターフェースを提供する 必要な機能に簡単にアクセスできるように、設定ボタンを目立つ位置に設置します。
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色やフォントサイズの変更がレイアウトに影響しないようにする レイアウトが崩れないよう、レスポンシブデザインや相対フォントサイズを活用します。
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スクリーンリーダーやキーボード操作のテストを行う 実装した変更が支援技術に対応しているか、ユーザビリティテストで確認しましょう。
まとめ
「要求に応じた変更」は、すべてのユーザーが快適にウェブを利用できる環境を整えるための重要なアクセシビリティ基準です。フォントサイズの調整や字幕の提供、キーボード対応など、多様なニーズに応じて設定を変更できるようにすることで、誰もがアクセスしやすいウェブサイトが実現します。アクセシビリティを考慮した設計で、すべてのユーザーが平等に情報にアクセスできるウェブ環境を目指しましょう。
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