WCAG 2.2 ガイドライン「3.1.5 読解レベル」Level AAA について
はじめに
WCAG 2.2の「3.1.5 読解レベル」は、ウェブコンテンツが中学校卒業レベル(低中等教育レベル)を超える読解能力を必要とする場合、補足コンテンツや簡易版を提供することを求めています。この基準は、幅広いユーザーにとってコンテンツを理解しやすくすることを目的としています。
1. 基準の概要
要件
コンテンツの読解レベルが中学校卒業レベルを超える場合:
- 補足的な内容を提供する(例: 簡単な要約や図解)。
- 読解レベルを中学校卒業レベル以下に抑えたバージョンを提供する。
- 固有名詞やタイトルを除いた場合に読解が困難である内容を特に配慮します。
2. 実装方法
a. 簡潔な要約を提供
複雑な文章に対して、要点を簡単にまとめた要約を提供します。
例: 要約を追加
<h2>詳細な説明</h2>
<p>このシステムは、AI技術を活用した自然言語処理モデルを基盤としています。</p>
<p><strong>簡単な要約:</strong>このシステムはAI技術を使ってテキストを理解します。</p>
b. 視覚的な補助を使用
文章の内容を補足するために、図表やイラスト、シンボルを使用します。
例: 図解の活用
<p>このプロセスは以下の手順で行います。</p>
<ol>
<li>データを収集する</li>
<li>データを分析する</li>
<li>結果を出力する</li>
</ol>
<img src="process-diagram.png" alt="データ収集、分析、結果出力を示す図">
c. 音声版や動画版を提供
文章を音声で読み上げるコンテンツや、手話付き動画を提供します。
例: 音声版のリンク
<p>このページの内容を音声で聴くことができます:<a href="audio-version.mp3">音声版を再生</a></p>
例: 手話付き動画
<video controls>
<source src="sign-language-version.mp4" type="video/mp4">
このコンテンツの手話版をご覧ください。
</video>
d. 読みやすい文章を書く
文章を簡潔で明確にし、難解な専門用語や複雑な文法を避けます。
例: 読みやすい文章
- 改善前: 本システムは、多変量解析を応用した統計モデルを基盤とし、データマイニングにおける予測精度を向上させます。
- 改善後: このシステムは、データを分析して未来の結果を予測する機能を持っています。
e. 補足コンテンツや辞書を提供
難しい単語や概念について補足説明やリンクを提供します。
例: 用語の補足説明
<p>「統計モデル」は、データを基に予測を行う数学的な仕組みです。</p>
3. よくある失敗例とその改善策
a. 難解な専門用語の使用
失敗例
<p>多変量解析と機械学習アルゴリズムを組み合わせて、最適化された結果を生成します。</p>
改善策
- 専門用語を避け、簡単な言葉で説明する。
<p>データを分析して、最も良い結果を見つけ出します。</p>
b. 補足コンテンツがない
失敗例
- 難解な説明だけを提供し、補足説明がない。
改善策
- 簡潔な要約や視覚的補助を追加する。
4. アクセシビリティのメリット
a. 幅広いユーザーが理解可能
- 読解レベルを低中等教育レベルに合わせることで、より多くの人々が情報を理解できます。
b. 学習者や非ネイティブスピーカーへの配慮
- 学習中のユーザーや、コンテンツの言語が母語でないユーザーにとって役立ちます。
c. 包括的なコンテンツ体験
- 視覚的補助や音声版は、すべてのユーザーにとって使いやすい体験を提供します。
5. テスト方法
a. 手動テスト
- コンテンツが中学校卒業レベルを超える読解能力を必要とするか評価。
- 簡易版や補足コンテンツが提供されているか確認。
b. 自動テストツール
- 読解レベルを分析するツール(例: Readability Test Tool)を使用して評価。
まとめ
WCAG 2.2の「3.1.5 読解レベル」は、難解なコンテンツに対して、簡易版や補足的な情報を提供することで、すべてのユーザーが正確に内容を理解できるようにすることを目的としています。
実装ポイント
- 簡潔な要約を提供する。
- 図解や視覚的補助を活用する。
- 音声版や手話版を追加する。
- 簡単で明確な文章を書く。
これにより、すべてのユーザーに配慮したアクセシブルなコンテンツを提供できます。
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