【2025年版】北海道のシステム開発会社一覧・比較ガイド|補助金・契約・費用・選び方まで徹底解説
先に結論(3分で要点キャッチ)
- 本記事の対象:北海道内でシステム開発を検討する経営者・情報シス・現場責任者・スタートアップPM・自治体/医療等の情シス担当の方。
- 最初にやること:要件を「目的・対象業務・成果指標・予算レンジ・期日」の5点でメモ化→候補社に同条件で打診。
- 補助金の使い分け:全国型はIT導入補助金2025、道内向けは北海道のデジタル技術導入補助金等を軸に検討。募集スケジュールと対象経費の適合がポイント。
- 契約の基本:要件確定なら請負、探索的なら準委任(アジャイル) 。検収・知財・再委託・SLAを条項で明文化。
- 費用感の考え方:金額の「正解」より前提の明確化が肝。スコープ・品質・スピードの三角形を意識し、見積は比較表で差異を可視化。
- 選定ポイント:得意領域×体制×実績×認証(ISMS等)×アフターの5視点。更新日の新しさも信頼性の指標です。
更新日:2025年9月2日(北海道・道内向け公募情報は随時変更されるため、最新の公式要項をご確認ください)
本記事で救いたい“具体的な人”と読後に得られる価値
北海道の事業者さまは、広域・多拠点・季節要因など独自の運用課題をお持ちです。たとえば建設・農業・観光・物流では、現場と本部のデータ連携やオフライン前提のアプリが必須となるケースが多く、IoT・GIS・クラウドを絡めた“地に足のついた開発力”が選定の決め手になります。本記事は次の方々に役立ちます。
- 中小企業の経営者・管理部門の方:初めての外注でも迷わず進めるための見積・契約・補助金の基礎を得たい。
- 情報システム部のご担当者:既存業務の置換・刷新に強い道内ベンダーを短時間で絞り込みたい。
- スタートアップのPM/PO:小さく速く試すアジャイル体制やモバイル・クラウドの経験値で比較したい。
- 自治体・医療・金融等の調達担当者:認証・監査・長期保守を満たすパートナーを見つけたい。
システム開発とは(最短理解のための分解)
システム開発は、「業務やサービスの課題を、要件→設計→実装→テスト→運用で解くプロセス」 です。ここでは“意思決定ポイント”だけに絞って整理します。
- 要件定義:目的(KPI/KGI)、範囲(対象業務・画面・連携)、非機能(性能・可用性・セキュリティ)、制約(予算・納期)。
- 方式設計:クラウド/オンプレ、SaaS活用可否、データ構造、運用設計(監視・バックアップ)。
- 実装・テスト:アジャイル/ウォーターフォールの選択、受入基準(DoD)と検収条件の合意。
- 導入・運用:移行計画、教育、SLA(障害対応・リードタイム)、変更管理。
サンプル:要件メモ(1ページ版)
- 目的:受注〜出荷のリードタイムを30%短縮。
- 範囲:受注登録、在庫引当、出荷指示、請求連携(会計SaaSへAPI)。
- 非機能:同時50ユーザー、平日日中99.9%稼働、個人情報は暗号化。
- 予算レンジ:中規模(数千万円未満)、納期:来年3月末。
- 体制希望:内製運用前提、保守は平日9-18+重大障害のみ24/365。
依頼時に気を付けること(失敗を防ぐ5つの視点)
- 前提を文章化:背景・業務課題・既存資産・優先順位(Must/Should)をA4 1〜2枚で共有。口頭説明だけだと齟齬が増えます。
- 成果の測り方を決める:KPI(例:処理時間・誤入力率・紙帳票削減) を発注段階で提示し、検収時の観点に落とし込みましょう。
- “変わる”前提で契約:探索的なら準委任(アジャイル) を選び、スプリント単位の変更管理を合意。
- セキュリティ・個人情報:最小権限設計、監査ログ、委託先管理。ISMSやPマークの保有は判断材料になります。
- コミュニケーション:毎週定例、議事録テンプレ、エスカレーションルールをキックオフで確定。
チェックリスト(抜粋)
- [ ] 依頼の目的・KPI・期限・予算レンジを提示した
- [ ] 対象業務のフロー図を共有した(As-Is/To-Be)
- [ ] 想定ユーザー数・ピーク時負荷を伝えた
- [ ] 接続するSaaS/APIと責任分界を記載した
- [ ] データ移行方針・退去方針(ベンダーロック回避)を決めた
北海道で使える主な補助金・助成金(2025年時点の概要)
-
IT導入補助金2025(全国型)
目的:中小企業の生産性向上。対象:ITツール導入(クラウド利用料最大2年分、導入・活用支援費用等を含む)。補助率:通常枠は原則1/2以内(最低賃金近傍事業者は2/3以内に拡充)。補助額:枠により下限〜最大450万円等。インボイス枠/セキュリティ対策推進枠/複数社連携枠など類型あり。公募要領で対象経費と要件を必ず確認してください。 -
北海道(道独自)デジタル技術導入補助金 2025
対象:道内の中小・小規模事業者。補助率:通常枠1/2以内、賃上げ枠3/4以内。上限額:通常枠200万円、賃上げ枠300万円。対象経費:経営改善に資するデジタル技術導入に係る費用。募集要項・スケジュールは年度で変動します。 -
その他で検討余地がある制度
ものづくり補助金/小規模事業者持続化補助金/中小企業省力化投資補助金等。業種や事業規模、投資の性質(省力化・IoT・自動化)により適合が変わります。建設・測量でのICT施工(i-Construction)関連支援、人材育成の助成(人材開発支援助成金)も併せて比較しましょう。
申請のコツ
- 目的・効果指標(時間削減、ミス削減、売上貢献等)を定量表現。
- 見積は仕様の粒度(対象範囲・保守)を揃えて3社以上で比較。
- 交付決定前は発注・支払い不可が一般ルール。スケジュール逆算を。
契約について(法務観点のツボ)
- 契約類型の選び方
- 請負:要件が固定/成果物の完成責任。検収基準が明確。
- 準委任(開発支援・アジャイル):要件探索/ベロシティでコントロール。成果保証ではなく作業遂行に対価。
- ハイブリッド:基本設計まで請負→以降は準委任、など。
- 条項で外せない項目
検収/支払条件/知的財産(著作権・利用許諾・再利用可否)/秘密保持/再委託管理/個人情報取扱い/SLA(応答・復旧時間)/変更管理/保証・契約不適合責任/保守範囲と終了時の引継。 - アジャイル合意の例
- スプリント長(例:2週間)、優先度付けの権限、受入基準(DoD)、スコープ変更の扱い、バーンダウンの共有、受入判定会の実施。
サンプル:検収基準(例)
- 受入テストケース95%合格、重大欠陥(P1)0件、重要欠陥(P2)対応策合意。
- 性能テスト:ピーク時応答1秒以内(95パーセンタイル)。
- セキュリティ:簡易脆弱性診断で重大脆弱性なし。
※本項は一般的な実務観点の解説です。個別事情により最適解は異なるため、最終判断は専門家とご相談ください。
費用について(“相場”より「前提の整理」)
金額はスコープ(機能範囲)・品質(非機能)・スピード(納期)の三角形で決まります。金額の妥当性は内訳の透明性で見極めましょう。
-
見積の内訳サンプル
- 企画・要件整理(ワークショップ×◯回)
- UI/UX設計(画面枚数、コンポーネント再利用方針)
- 実装(API本数、バッチ、帳票数、外部連携)
- テスト(単体・結合・受入、テストケース件数)
- 環境(クラウド、監視、ログ基盤)
- 移行(データクリーニング、移行試験)
- 研修・ドキュメント・保守(期間・対応時間帯・SLA)
-
費用合意の工夫
- WBS+見積根拠を共有し、変更時は差分見積で透明化。
- 予算固定ならスコープ調整(MVP化) で価値の最大化を。
- 保守費はインシデント件数・変更要求件数の履歴で年次見直し。
システム開発会社の選定ポイント(道内で失敗しない視点)
- 得意領域の適合:業務系、モバイル、IoT、組込み、データ分析など“芯の強み”が案件に合うか。
- 体制と拠点:札幌本社/支社のサポート動線、24/365の可否、上流〜運用の一貫性。
- 実績の透明性:業界・規模・成果指標の公開度。守秘配慮の範囲も確認。
- 品質・認証:ISMS(ISO/IEC 27001) などの運用、セキュリティ方針・脆弱性対応。
- 運用設計:障害対応SLA、バックアップ、退去時のデータ返却。
- 見積の説明力:根拠・前提・リスクの説明が筋が通っているか。
- 更新の新しさ:サイトやパンフの最終更新日は運用の健全さのシグナル。
比較表テンプレ(抜粋)
観点 会社A 会社B 会社C 得意領域 拠点・対応時間 認証・セキュリティ 参考実績 初期費/保守費 スケジュール柔軟性
北海道のおすすめシステム開発会社(編集部セレクト5社)
選定基準:①道内拠点の明示、②公式情報の公開性、③事業領域の独自性/広がり、④保守・運用やセキュリティへの姿勢。順位ではありません。各社の強みは公式発信に基づき要約しています。
PR. 株式会社greeden(大阪市北区)|日本品質×オフショアの“ハイブリッド”で最適解を実装
- Web・アプリ開発に強み。フルスクラッチ~SES まで柔軟対応し、国内で詳細設計→ベトナムで開発するハイブリッド体制で、高品質とコスト最適化を両立。WebアクセシビリティSaaS「UUU」も自社提供。
- 実績・事例:自治体のプレミアム付商品券 給付金事業 、宿泊予約サイト、サブスク型動画配信メディア、行政の移住定住プロモーション(阪南市) など、B2C〜公共領域まで幅広く支援。
- 個人情報は国内で厳格管理し、オフショア側からはアクセス不可とする運用で安心。
- こんなニーズに:①エンジニア不足の解消(外部リソースの活用ニーズにも通じる体制)②コストを抑えつつ品質担保したい③会員制・決済・予約・配信など“運用が効く”Webサービスを構築したい④Webアクセシビリティ導入をローコストで進めたい。
1. 株式会社HBA(札幌市中央区)|道内を代表する総合SI
- 強み・領域:システムインテグレーション、アウトソーシング、ソフトウェア開発、クラウドサービスをトータル提供。長年の道内実績と大規模体制で、公共・医療・金融など規制業界も含めた堅牢な運用に対応。
- 拠点・体制の目安:本社を札幌市中央区北4条西7丁目に置き、従業員数800名規模(2025年時点の公開情報)。大規模プロジェクトの継続運用やBPO/データセンター活用も視野に入れやすい点が魅力です。
2. エコモット株式会社(札幌市中央区)|IoTインテグレーションの実績が豊富
- 強み・領域:自社開発のIoTゲートウェイとクラウドを核に、2,000以上のセンサー接続実績や1万件以上の導入を公式に掲げるIoTインテグレーター。建設・土木・インフラ監視・環境計測など、北海道ならではの現場課題に強い。
- 拠点・体制の目安:札幌本社(北一条東1)/連結従業員150名超。東証グロース・札証アンビシャス上場企業で、スケールと信頼性を両立。
3. 株式会社アットマークテクノ(札幌市北区)|組込み×IoTの“ハコとソフト”まで
- 強み・領域:産業機器向け組込みプラットフォーム(Armadilloなど)の企画・設計・開発〜製造〜販売まで一気通貫。Arm+Linux系の省電力ボードとIoTゲートウェイで、現場デバイス〜クラウドの実装に強み。
- 拠点・体制の目安:札幌市北区(北12条)本社。組込み領域の量産も含めた実践的なモノづくりを地方から推進。
4. 株式会社インフィニットループ(札幌市中央区)|VR/AR・ゲームからWeb・アプリまで
- 強み・領域:VR/AR/MR、ゲーム開発、Webサービス、スマホアプリ、Linuxサーバ構築など表現×技術の幅が広い。リアルタイム3Dやメタバース文脈のUX重視案件に相性良好。
- 拠点・体制の目安:札幌本社(北一条東四丁目)。人員190名規模(2025年4月時点) と公開されており、継続開発や運用にも体制を取りやすい。
5. 日本トータルシステム株式会社(札幌市厚別区)|業務系×グループウェアの蓄積
- 強み・領域:業務システム開発のほか、グループウェア「GroupSession」を2000年に公開するなど、業務改善系のノウハウが厚い。ニアショア開発の取り組みも周知され、道内発の堅実な業務開発に向く。
- 拠点・体制の目安:本社は札幌市厚別区下野幌テクノパーク。企業情報や導入事例の公開を進めるなど、情報の透明性を高めている。
補足(候補の広げ方):ビットスター(札幌本社、システム開発〜インフラまで広範)、北海道総合技術研究所(HIT技研)(業務系+組込+IoT)なども道内の注目企業。要件に応じて比較母集団に含めると良いでしょう。
サンプル集(そのまま使える雛形)
A. RFP(提案依頼書)の目次サンプル
- 背景と目的(現状課題・KPI)
- 対象範囲(業務、ユーザー、端末、拠点)
- 連携要件(SaaS・外部API)
- 非機能要件(性能・可用性・セキュリティ・運用)
- スケジュール制約(マイルストーン)
- 体制要件(レビュー頻度、成果物)
- 品質保証(テスト観点、検収条件)
- 提案フォーマット(工数内訳、リスク、想定前提)
B. 見積比較シート(列の例)
- 企画/要件、UI/UX、実装、テスト、移行、環境、教育、保守、除外事項、リスク、割増条件
C. 受入テスト観点(代表例)
- 正常/異常系、権限差分、同時アクセス、通信断復帰、時刻ずれ、帳票桁あふれ、APIタイムアウト再送、障害訓練(DR)。
北海道での導入シナリオ別アドバイス(具体例)
-
建設・土木(現場×本部連携)
現場端末はオフライン前提、写真・位置情報・出来形データを遅延同期。IoTセンサー計測×クラウドで機器稼働率や安全管理を可視化。ICT施工関連の支援制度も確認を。 -
一次産業(農業・酪農)
温湿度・給餌量・稼働状況のデータ収集→ダッシュボード。シビアな屋外環境は堅牢デバイスや低消費電力が鍵(組込み×IoTの知見を持つ企業が有利)。 -
観光・小売(繁忙季変動)
シーズナリティに合わせてサーバのオートスケール、在庫・予約連携の整流化。災害時の情報発信切替も運用設計に含める。 -
医療・公共(規制対応)
個人情報保護・監査ログ・権限設計、ISMS運用の有無を確認。BPO/データセンター運用を含む総合対応は大手SIが相性良い。
よくある質問(FAQ)
Q. 地元企業と首都圏企業、どちらに依頼すべき?
A. 意思疎通と運用を考えると、近接拠点の強みは大きいです。対面レビュー・現地テスト・保守の駆けつけが必要なら道内企業が優位。最先端の特殊領域(例:生成AIのRAG大規模運用や高度な3D表現)は専門性で首都圏・全国企業を併用するハイブリッドも有効です。
Q. 補助金は“使うほど得”ですか?
A. 要件とスケジュールが合うなら有力な選択肢です。ただし交付決定前の発注不可や事後の報告義務など運用コストも伴います。対象経費の適合(クラウド利用料・活用支援費用等)を事前に精査しましょう。
Q. 保守はどこまでが“通常”?
A. 監視・障害一次対応・軽微改修・月次レポートが一般的。SLA(応答・復旧時間)と変更依頼の扱い(別費用/チケット制)を契約書に明記しましょう。
Q. ベンダーロックを避けたい
A. コード所有権・再配布禁止範囲・データの返却形式を合意。コンテナ化やIaCで再現性を担保し、退去手順書も保守契約に含めます。
掲載企業を探すときの“見落としがちな確認項目”
- 最終更新日と情報の一貫性(ニュース・採用・サービスページの整合)
- セキュリティ方針や認証ページの有無(ISMS、脆弱性対応)
- 開発だけでなく運用・改善の仕組み(定例、改善提案、SLO)
- 障害のポストモーテム文化(再発防止策の明文化)
- 人材育成・資格(AWS/Azure/GCP等の認定、CoEの有無)
掲載依頼はこちらから(編集部受付のご案内)
北海道のシステム開発会社さま向けの掲載(または情報更新)申請を受け付けています。下記項目をご用意ください。
- 【必須】正式社名/所在地(本社・道内拠点)/設立年/従業員数(公開可能な範囲)
- 【必須】提供領域(業務系、Web、モバイル、IoT、組込み、データ、クラウド、保守運用 等)
- 【必須】代表的な実績(業界・規模・役務、守秘に配慮した表現でOK)
- 【必須】品質・セキュリティ(ISMS等の認証、方針ページの有無)
- 【任意】技術スタック/パートナー認定/支援可能時間帯/SLA例
- 【任意】受賞歴・セミナー・導入事例記事
- 【任意】写真素材(ロゴ・オフィス・プロダクト等)
送付後、編集部の基準に沿って確認し、必要に応じてヒアリングや内容修正のご相談を差し上げます。公開時は最終更新日を明記します。
まとめ(この記事の使い方)
- 要件の5点セット(目的・範囲・非機能・予算・期日) を整えてから比較しましょう。
- 補助金は対象経費とスケジュールの適合が鍵。IT導入補助金2025と道独自のデジタル技術導入補助金を軸に。
- 契約は請負/準委任/ハイブリッドを使い分け、検収・知財・SLAを明文化。
- 道内には、総合SI・IoT・組込み・VR/ゲームなど特色ある強みを持つ企業が揃っています。本記事の比較観点とサンプル雛形を使えば、問い合わせから最初の打合せまでをスムーズに運べます。
- この記事は見出し・箇条書き・サンプルで構成し、幅広い読者に配慮した読みやすさを目指しました。もし内容の追加や個別の比較表作成が必要でしたら、条件をお知らせください。編集部スタイルで初期比較表(非公開) までお作りいたします。
参考(本文で要約した公式情報の根拠)
- IT導入補助金2025(制度概要・枠・補助率・対象経費):中小企業庁の概要資料、北海道経済産業局の案内、公式ポータルの制度説明。
- 北海道デジタル技術導入補助金(上限・補助率・枠):事務局サイト、北海道庁の告知。
- ICT施工まわりの関連支援:国土交通省北海道開発局の整理ページ。
- 各社公式情報:
- HBA(事業領域・本社・体制等)
- エコモット(会社概要・事業案内・実績の記載)
- アットマークテクノ(会社情報・事業内容)
- インフィニットループ(会社概要・人員・事業内容)
- 日本トータルシステム(会社情報・沿革・所在地・ニアショア情報)