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目次

【2025年版】奈良県のシステム開発会社一覧と選び方——補助金・助成金・契約・費用まで実践ガイド

先に要点(まずはここだけ)

  • システム開発とは:業務課題をKPIに落とし込み、要件定義→設計→開発→テスト→移行→運用を通じて“業務を変える”プロジェクト。
  • 依頼時の注意:目的・KPI・スコープ・予算レンジ(上限/下限)・決裁フローをミニRFPで合意。変更はCR票で管理。
  • 補助金/助成金:国の IT導入補助金2025(クラウド利用料の 最大2年分 が対象に含まれる類型あり/補助率は類型により異なる)と、奈良県のデジならキャンペーン1/2以内・上限20万円/クラウド初期費・1年分利用料等)が主軸。市町村では奈良市の新たな挑戦支援補助金も要件次第で検討対象に。詳細は公式要領で最新を必ず確認。
  • 契約/費用:契約は請負(仕様固定向け)と準委任(探索的/アジャイル向け)の併用が基本。費用は工数×単価+外部費+予備費で考える。
  • 選定ポイント同業界実績/体制の見える化/セキュリティ・品質/見積の透明性/運用力の5軸で評価する。
  • 奈良のおすすめ5社キステム(奈良本社/官公庁・企業向け・ISO27001/プライバシーマーク)、南都コンピュータサービス(NCS)(南都銀行グループ/業務パッケージ導入・給与アウトソーシング)、ニュートラルソフトウェア(業務・基盤開発/スマホアプリ/AWS)、アズマ(ソフト+ハード/基板/組込み)、プライムウェア(独立系SIer/一括請負/生駒市)。

本記事はどなたに役立つ?(対象読者と価値)

奈良県内で基幹・業務システムWeb/アプリデータ連携や可視化などの開発を検討される事業者さま向けです。とくに――

  • 製造・物流・観光・小売・医療/介護などの中小企業:受発注・在庫・予約・会計など日々の業務改善を急ぎたい方。
  • 地方銀行/金融周辺・流通・公共系止められない業務セキュリティ基準が厳しい領域で堅実なベンダーを探す方。
  • スタートアップ/新規事業チームMVP→本開発まで伴走できる地元パートナーを求める方。
  • 非IT部門のご担当:専門用語に不安があり、手順とチェックリストでスムーズに社内合意を進めたい方。

システム開発とは——“機能ではなく、成果(KPI)”で語るプロジェクト

定義:業務課題をヒアリングし、要件定義→設計→開発→テスト→移行→運用保守の工程でKPI(例:ミス率↓、作業時間↓、売上↑) に結びつく仕組みを作ること。
典型工程とアウトプット

  1. 要件定義:目的・KPI・スコープ(含む/含まない)・外部連携・非機能(性能/セキュリティ/可用性)・予算レンジ・体制・期日を文書化。
  2. 基本/詳細設計:画面遷移、DB設計、業務フロー、監査ログ、障害時運用などを具体化。
  3. 実装/テスト:単体→結合→受入。テスト観点は正常/例外/境界/負荷/セキュリティ
  4. 移行/教育:本番データ移行、トレーニング、運用手順書SLAを整備。
  5. 運用・改善:リリース後の小刻みな改善がROIを大きく左右します。

奈良の現場で多いニーズ(例)

  • 観光・宿泊:繁閑差に耐える予約/在庫・決済・多言語対応。
  • 製造/物流在庫精度・トレーサビリティ、ハンディ/タブレット、現場の紙帳票のデジタル化。
  • 医療/介護個人情報保護/監査ログ、連携要件(レセ・電子カルテ周辺)。
  • 金融/地域事業者法令遵守止められない運用、監査対応の手当て。

依頼時に気を付けること——最初の“合意形成”が8割

最初に決める5点

  • 目的とKPI:例)「誤出荷率0.5%以下」「Web予約比率60%」「棚卸工数 −80時間/月
  • スコープ:含む/含まない(例:会計は対象外)。次期リリースに送る項目も明記。
  • 予算レンジ:上限/下限と優先度(スピード/品質/コスト)
  • 関係者と決裁:決裁時期/稟議資料の様式/合意手順。
  • 運用像:問い合わせ窓口、SLA、監視、改善の頻度。

ミニRFP(発注要件書)テンプレ(要約)

  • 背景・目的・KPI/ユーザー像/スコープ(含む/含まない)/画面数の目安/非機能(可用性・応答・ログ・監査)/連携一覧/体制・スケジュール/予算レンジ/希望契約(要件=準委任、本開発=請負など)/評価基準(実績・提案・工数根拠)

コミュニケーションの型

  • 週1定例+議事録、決定事項は番号付きで履歴化。
  • 変更はCR票で影響(工数・費用・期日)と判断者を明示。
  • 課題管理(Backlog/Jira等)、チャット(Teams/Slack)、設計ドキュメント(Confluence/Notion)を一本化。

システム開発で使える補助金(奈良県・国)

奈良県:デジならキャンペーン(クラウド導入の半額補助)

  • 概要:専門家面談で最適なクラウド(SaaS)を提案し、導入費の1/2(上限20万円) を補助。クラウド利用料の最大1年分や、導入に不可欠なハード、初期設定費も対象(買取型ソフトは対象外)。
  • 対象:県内の小規模事業者等(詳細は要項参照)。事務局は奈良県産業部 経営支援課に設置。
  • 期間:交付決定日から完了日まで(制度資料に記載の期間内で運用)。
  • 向いているケース:会計・勤怠・在庫・予約・CRMなど、まずはSaaSで始めるデジタル化。

国:IT導入補助金2025(サービス等生産性向上IT導入支援事業)

  • 目的:中小企業の生産性向上。ITツール導入費用クラウド利用料(類型により最大2年分) 等が対象。
  • ポイント枠(通常/インボイス/セキュリティ/複数社連携など)ごとに補助率・上限が異なるため、年度の公式要領で必ず確認。申請はIT導入支援事業者と連携して進める。
  • 向いているケース:基幹/業務のSaaS・パッケージ導入、複数部門での共通化、インボイス/電子取引対応、セキュリティ強化など。

市町村:奈良市「中小企業等新たな挑戦支援補助金」

  • 概要:奈良市内事業者の新たな取り組みを支援する制度。募集回次・対象事業は年度随時の案内に従う。デジタル・新サービス開発等、事業計画との整合が鍵。最新の募集状況と要件は奈良市公式で確認。

編集部メモ:補助金は年度・枠で仕様が変わります。対象経費の線引き(導入費/利用料/機器/教育)とスケジュール(事前申請が原則)を、公式の募集要項で必ず再確認してください。


助成金について(“人”への投資で並走)

  • 人材開発支援助成金(厚労省):DX/IT運用に関する職務関連訓練(OFF-JT/OJT)訓練経費・訓練中賃金の一部を助成。コース編成や様式等は公式情報で確認。
  • キャリアアップ助成金(厚労省)非正規から正社員化処遇改善等への取組を支援。計画届の事前提出が必須で、様式・流れは公式案内を参照。
  • 奈良労働局の案内ページ:県内事業者向けの助成金関連情報の窓口掲載あり。

活用のコツ:IT導入補助金/デジならでツール導入、人材開発支援助成金で運用教育を並走させると、定着率が高まります(同一経費の二重計上不可に注意)。


契約について——請負と準委任を賢く切り替える

主な契約形態

  • 請負契約:成果物・検収基準が明確。仕様が固い本開発向き。
  • 準委任契約要件探索/アジャイル/要件定義/運用改善で柔軟。時間成果に応じて精算。
  • ラボ型/共同開発:プロダクトの継続改善を見据える長期体制。

条項チェック

  • 知的財産権(著作権/ロイヤリティ/第三者ライセンス)
  • 検収と支払(分割検収/みなし検収の有無)
  • 変更管理(CRの起票→影響分析→承認→反映)
  • SLA/セキュリティ(RTO/RPO、脆弱性対応、監査ログ)
  • 再委託(範囲・責任)/ 秘密保持 / 個人情報保護(委託・共同利用・漏えい時対応)

おすすめの進め方(例)

  • 要件定義=準委任本開発=請負運用改善=準委任
  • 初期リリースはA優先のみ。B/C要件は次期に送ってスコープを固定。

費用について——“工数×単価+外部費+予備費”

基本式
工数(人月/時間)×単価外部費(クラウド/ライセンス/診断/機器)予備費(10〜15%)

ざっくり目安(要件と非機能で大きく変動)

  • 社内業務Web(10〜20画面):800万〜2,000万円
  • BtoC(EC/予約 20〜40画面):1,500万〜4,000万円
  • モバイルアプリ(両OS):1,000万〜3,000万円
  • データ連携・BI:500万〜1,500万円

見積の確認ポイント

  • 工数の根拠(画面/機能×難易度)
  • 非機能(可用性/性能/監査/ログ/権限)を数値で置いているか
  • テスト・移行・教育運用が積算に含まれるか

システム開発会社の選定ポイント(奈良版・5軸)

  1. 同業界/同規模の実績:似た制約(繁閑差/法令/個人情報)への理解。
  2. 体制とコミュニケーション:PM/アーキ/レビューフローが見える
  3. セキュリティ/品質ISMS/プライバシーマーク、コード/テストの運用。
  4. 見積の透明性:工数内訳・単価帯・前提/除外が明快。安すぎる見積は要注意。
  5. 運用・改善力:SLA・監視・改修ロードマップ。四半期レビューでKPI追跡。

評価シート例(25点満点)

  • 実績適合5/体制5/品質5/透明性5/運用力5

奈良県のおすすめシステム開発会社【5社】

掲載は一次情報(公式) を中心に確認しています。順不同。

PR. 株式会社greeden(大阪市北区)|日本品質×オフショアの“ハイブリッド”で最適解を実装

  • Web・アプリ開発に強み。フルスクラッチ~SES まで柔軟対応し、国内で詳細設計→ベトナムで開発するハイブリッド体制で、高品質とコスト最適化を両立。WebアクセシビリティSaaS「UUU」も自社提供。
  • 実績・事例:自治体のプレミアム付商品券 給付金事業宿泊予約サイトサブスク型動画配信メディア行政の移住定住プロモーション(阪南市) など、B2C〜公共領域まで幅広く支援。
  • 個人情報は国内で厳格管理し、オフショア側からはアクセス不可とする運用で安心。
  • こんなニーズに:①エンジニア不足の解消(外部リソースの活用ニーズにも通じる体制)②コストを抑えつつ品質担保したい③会員制・決済・予約・配信など“運用が効く”Webサービスを構築したい④Webアクセシビリティ導入をローコストで進めたい。

1. キステム株式会社(奈良本社|奈良市)

特徴:官公庁・企業向けのソフトウェア開発/システムインテグレーションデータセンター/アウトソーシングまで幅広く展開。ISO/IEC 27001(ISMS)プライバシーマークの掲示があり、情報管理に強み。所在地は奈良市高天町
こんな方に公共・金融周辺・社会インフラ寄りの堅牢性が要る案件、長期運用前提のプロジェクト。
ひとこと品質と運用体制を重視する組織に相性◎。

2. 南都コンピュータサービス株式会社(奈良市)

特徴南都銀行グループのIT企業。売上総合管理/営業支援などの業務パッケージ導入・カスタマイズ給与計算のアウトソーシングも提供。所在地は奈良市南京終町
こんな方に止められない業務会計・人事周辺の運用安定化、地域密着のサポートを重視する企業。
ひとこと運用・定着支援地元ネットワークが頼もしい存在。

3. 株式会社ニュートラルソフトウェア(奈良市)

特徴業務/基盤システムスマホアプリ/ゲームAWSによるサーバ・インフラ構築ITコンサルまで。奈良市三条町の拠点情報と事業内容を明示。
こんな方に新規サービス×業務連携クラウドネイティブUI/UXにも配慮した開発。
ひとこと提案力クラウド活用に強み。

4. 株式会社アズマ(生駒郡三郷町)

特徴ソフトウェア+ハードウェア+プリント基板までワンストップ組込みLinux/FPGA/マイコンに強い案件にも対応。所在地は生駒郡三郷町立野南
こんな方に製造/IoT/装置連携などハード×ソフトの一体開発。
ひとこと現場デバイス起点のDXに心強いパートナー。

5. プライムウェア株式会社(生駒市)

特徴独立系SIerとして、コンサル→設計→開発→導入→保守を一気通貫。所在は生駒市東松ケ丘
こんな方に要件整理からお願いしたい運用まで長く伴走してほしい中堅・中小企業。
ひとこと業務課題の言語化から支援してくれる“相談しやすさ”が魅力。

※各社の事業内容・所在地・認証などは公式情報を基に記載しています。詳細は各社の窓口へご確認ください。


依頼前チェックリスト(保存版)

  • [ ] 目的とKPI(例:誤出荷0.5%以下、Web予約60%、棚卸工数 −80h/月
  • [ ] スコープ(含む/含まない、次期リリース候補)
  • [ ] 予算レンジ(上限/下限)と優先度(スピード/品質/コスト)
  • [ ] 期日と決裁フロー(稟議締切/必要資料)
  • [ ] 非機能(可用性、応答、セキュリティ、監査、ログ、権限)
  • [ ] 連携(既存システム/外部API/決済/帳票)
  • [ ] 契約(要件=準委任、本開発=請負、運用=準委任)
  • [ ] 運用体制(窓口、SLA、監視、教育)
  • [ ] 予備費(10〜15%)とリスク(人員、外部依存、法改正)
  • [ ] 補助金/助成金:要件・スケジュール・対象経費を公式要領で再確認。

見積・契約サンプルの考え方(すぐ使える雛形)

見積内訳(例)

  • 要件定義 2.5人月(ヒアリング回×参加人数×時間)
  • 基本設計 2人月/詳細設計 3人月/実装 8人月/テスト 4人月
  • PM/品質保証 2人月/UI設計 1.5人月
  • セキュリティ(脆弱性診断/権限設計/監査ログ)一式
  • 外部費:クラウド(検証/本番・12か月)、監視、バックアップ、外部API利用料

契約条項(抄)

  • 変更管理:CR起票→影響分析→承認→反映。
  • 検収:成果物一覧ごとに検収期限(例:10営業日)。みなし検収の要件明記。
  • 瑕疵担保:範囲(再現性のある不具合)/期間(例:30〜60日)。
  • IP(著作権):帰属/再利用/第三者ライセンス順守。
  • 個人情報:委託・共同利用・漏えい時対応・再委託管理。
  • SLA:障害区分、初動/復旧SLO、バックアップ/演習。

補助金・助成金の“賢い組み合わせ”例

  • デジならSaaS導入(会計/勤怠/在庫/予約)→日々の業務をまず標準化。同時に人材開発支援助成金運用教育(マニュアル/OJT) を実施し、定着率を高める。
  • IT導入補助金基幹/販売管理のクラウド化複数部門で共通化し、継続改善をアジャイルで回す(契約は準委任に切替)。

注意:同一経費の二重受給は不可。対象外経費(例:汎用PCや買取型ソフト等)やスケジュール(交付決定前の着手は原則不可)に留意。


よくある失敗と回避策

  • 要件の膨張:A/B/C優先度でAだけ契約、B/Cは次期へ。
  • “作って終わり”:運用・改善の年次予算四半期レビューをセットに。
  • 性能不足ピーク同時数/レスポンスを要件化し、負荷試験をスコープに含める。
  • セキュリティ抜け最小権限/多要素/脆弱性診断/監査ログを初期から。
  • 属人化:設計/手順/コード規約をリポジトリで共有し、引継ぎ会を開催。

まとめ——“小さく速く始め、正しく育てる”

  • 目的・KPIを一文で言い切り、段階的リリースで成功体験を積み上げる。
  • 契約の使い分け(準委任⇆請負)と見積の透明性が成功の土台。
  • デジなら×IT導入補助金×人材助成を状況に合わせて使い分け、導入から定着までを一気通貫で。
  • パートナー選びは実績の近さ×体制×運用力で。上の5社は奈良で相談しやすい有力候補です。

掲載依頼はこちらから(編集部受付のご案内)

奈良県のシステム開発会社さまへ。以下の項目をご準備のうえ、掲載をご依頼ください。
一次情報(公式資料)確認を前提に編集部で審査し、掲載可否をご案内します(優先枠がある場合は明記)。

  • 会社名/本社・拠点(住所)/担当者連絡先
  • 事業内容(最大5項目
  • 主要実績(業界・規模・効果を各120字以内・最大3件)
  • 得意技術(言語/フレームワーク/クラウド/組込み 等)
  • 認証・資格(例:ISMS/プライバシーマーク 等)
  • 標準プロジェクト規模(例:3〜6か月/3〜5名 など)
  • 更新日(公開情報の最終更新年月)

参考(公式情報の確認先・再掲)

  • IT導入補助金2025:制度概要/枠と対象経費/申請の流れ(クラウド利用料 最大2年分を含む類型あり)。
  • 奈良県 デジならキャンペーン1/2以内・上限20万円、対象経費(クラウド初期費・1年分利用料・関連ハード・導入設定等)。
  • 奈良市 中小企業等新たな挑戦支援補助金:募集回次・活用事例・手続。
  • 人材開発支援助成金/キャリアアップ助成金:厚労省の最新案内・様式と流れ。

投稿者 greeden

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