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目次

【2025年版】島根県のシステム開発会社一覧と選び方——補助金・助成金・契約・費用まで実践ガイド

最初に:本記事の要点(3分で全体像)

  • システム開発とは:業務課題をKPIに落とし込み、要件定義→設計→開発→テスト→移行→運用保守で“成果”を出すプロジェクト。
  • 依頼時の注意:目的・KPI・スコープ・予算(上限/下限)・決裁フローをミニRFPで先に合意。変更はCR票で管理。
  • 地域の特色:松江市はRuby City MATSUEとしてOSS/Ruby人材育成・企業誘致を継続推進。Rubyに強い地場企業が多く、ニアショア×Rubyの選択肢が豊富です。
  • 補助金/助成金(島根県×国×市):県の中小企業デジタル導入加速化補助金(導入検討/導入の一部を補助)とデジタル導入モデル支援補助金(先進/モデル事例の創出を支援)、松江市のデジタル化支援事業補助金(製造業向け)、国のIT導入補助金2025を中心に設計。年ごと・枠ごとに条件が変わるため最新要領の確認が必須です。
  • 選定ポイント(5軸)同業界実績/体制・コミュニケーション/セキュリティ・品質/見積の透明性/運用・改善力
  • おすすめ5社(順不同)テクノプロジェクト(松江)、島根情報処理センター(出雲)、和幸情報システム(松江)、イーグリッド(出雲)、ネットワーク応用通信研究所(NaCl)(松江)。すべて公式情報で拠点や事業内容を確認済みです。

本記事はどなたに役立つ?(対象読者と価値)

  • 製造・食品・観光・医療/介護・物流の中小企業さま:受発注・在庫・予約・会計・勤怠など日常業務のデジタル化を具体的に進めたい方。
  • 自治体・教育・金融周辺の組織さま止められない運用・情報保護・監査対応を満たす設計/体制を重視したい方。
  • 新規事業/スタートアップのご担当MVP→本開発をスピーディに、補助金×契約スキームも含めて設計したい方。
  • 非IT部門の実務担当さま用語解説・テンプレ・チェックリストを頼りに社内合意と稟議を進めたい方。
  • 県内IT企業のご担当掲載基準見積・契約の型を参考に、受注時の説明整備を進めたい方。

システム開発とは——“機能”ではなく“成果(KPI)”で進める

定義:業務課題をヒアリングし、要件定義→設計→実装→テスト→移行→運用保守を通じて、作業時間の削減・ミス率低下・売上/回転率向上など測れる成果(KPI) に結び付ける取り組みです。

代表的な工程とアウトプット

  1. 要件定義:目的・KPI、ユーザー像、スコープ(含む/含まない)、外部連携、非機能(性能/可用性/セキュリティ)、予算レンジ、体制、期日を文書化。
  2. 設計(基本/詳細):画面・業務フロー・DB・認証/権限・ログ/監査・バックアップを具体化。
  3. 実装/テスト:単体→結合→受入。正常/例外/境界/負荷/セキュリティで確かめます。
  4. 移行/教育:本番データ移行、操作教育、SLA(復旧目標/体制) の整備。
  5. 運用改善:KPIで効果を測り、小刻みな改良を継続。

島根ならではの文脈(例)

  • Ruby×OSSの土壌:松江市の産学官連携(Ruby City MATSUE)により、Ruby/RailsやOSSに強い企業・人材が集積。ニアショアでの開発体制も組みやすい環境です。
  • 主なニーズ:製造のトレーサビリティ、観光の予約/在庫一元化と多言語対応、医療/介護の個人情報保護・監査ログ、公共/教育の高可用性共同利用など。

依頼時に気を付けること——“最初の合意形成”が8割

最初に決める5点

  • 目的とKPI:例)誤出荷0.5%以下、Web予約60%、棚卸工数 −80時間/月
  • スコープ:対象/対象外を明記。“次期リリース” 候補は別表で固定。
  • 予算レンジ:上限/下限と優先度(スピード/品質/コスト)
  • 関係者と決裁:稟議の締切・承認プロセス・必要添付。
  • 運用像:窓口、SLA、監視、改善の頻度。

ミニRFP(発注要件書)テンプレ(抜粋)

  • 背景・目的・KPI/ユーザー像/スコープ(含む/含まない)/画面数目安/外部連携一覧/非機能要件(例:応答0.8秒、可用性99.9%)/体制・進め方/スケジュール/予算レンジ/契約希望(要件=準委任、本開発=請負 等)/評価基準(実績・工数根拠・リスク提案)

コミュニケーションの型

  • 週1定例+議事録、決定事項は番号付きで履歴化。
  • 変更はCR票で、影響(工数/費用/期日)と判断者を明示。
  • 課題管理(Backlog/Jira等)+チャット(Teams/Slack)+設計(Confluence/Notion)を一本化。

文例(要件合意の書き方)

「ver1.0は“受注→在庫→出荷”を対象、会計は対象外性能は“ピーク同時30人で応答0.8秒以内”。運用は“窓口1名/平日9–18時、RTO4h”。変更はCR票でPM承認の上反映。」


島根で使える補助金・支援(県・市・国)

県:中小企業デジタル導入加速化補助金(実施:島根県中小企業団体中央会)

  • 内容:デジタル導入の検討費や導入費の一部を補助(ハード/ソフトに区分)。2025年度(令和7年度)はハード1/3以内・ソフト1/2以内、上限150万円(下限15万円) の案内が公表されています(募集回次により日程・枠は異なります)。
  • 補助対象期間等:交付決定後〜2026年1月31日まで等の条件が示されました(年度の要領で要確認)。

県:デジタル導入モデル支援補助金(実施:しまね産業振興財団)

  • 内容:県内中小企業の新サービス開発や生産性向上の取組を支援し、先進/モデル事例の創出を目的とする制度。募集回次・要件・上限は年度の公募要領で公表されます。

市:松江市 デジタル化支援事業補助金(製造業向け)

  • 内容:市内製造業のソフトウェアやIoTデバイス導入に要する費用の一部を補助(対象要件あり)。対象企業要件や募集の詳細は市公式の最新情報で確認してください。

国:IT導入補助金2025(サービス等生産性向上IT導入支援事業)

  • 目的:中小企業等の労働生産性向上ITツール導入費のほか、導入後の活用支援やセキュリティ対策への支援強化が公表されています。申請はIT導入支援事業者と連携して行います。

重要:補助金は対象経費・補助率・募集期間年度/枠で変わります。交付決定前の着手NGなどの共通ルールにも注意し、申請前に最新の公式要領をご確認ください。


助成金(“人”への投資)——導入と教育を並走させる

  • 人材開発支援助成金(厚労省):職務関連訓練(OFF-JT/OJT等)の訓練経費・訓練中賃金の一部を助成。2025年4月以降の様式やパンフが公開されています。DX/高度デジタル人材訓練にも触れるメニューあり。
  • キャリアアップ助成金(厚労省)正社員化・処遇改善等への支援。実施前日までの「キャリアアップ計画」提出が必須、2025年4月以降の見直し内容が周知されています。
  • 島根労働局:県内事業者向け雇用関係助成金の案内と相談窓口(ハローワーク等)を掲載。

活用のコツIT導入補助金等でツール導入人材開発支援助成金運用教育(OJT/マニュアル整備) を並走させると、定着率が高まります(同一経費の二重受給は不可)。


契約について——請負と準委任を賢く切り替える

主な契約形態

  • 請負契約:成果物/検収基準が明確。仕様が固い本開発向き。
  • 準委任契約要件探索/要件定義/アジャイル/運用改善に柔軟。時間精算型。
  • ラボ型/共同開発:中長期でチームを確保し、ロードマップに沿って継続改善。

条項チェック(要点)

  • 知的財産権(著作権・再利用・第三者ライセンス)
  • 検収/支払(分割・みなし検収の有無)
  • 変更管理(CR起票→影響分析→承認→反映)
  • SLA/セキュリティ(RTO/RPO、脆弱性対応、監査ログ、再委託)
  • 個人情報保護(委託・共同利用・漏えい時対応)

おすすめの進め方(例)

  • 要件定義=準委任本開発=請負運用改善=準委任
  • 初期は “A優先のみ” でスコープ固定、B/C要件次期 へ。

費用について——“工数×単価+外部費+予備費”

基本式
工数(人月/時間)×単価外部費(クラウド/ライセンス/診断/機器)予備費(10〜15%)

ざっくり目安(要件・非機能で大きく変動)

  • 社内業務Web(10〜20画面):800万〜2,000万円
  • BtoC(EC/予約 20〜40画面):1,500万〜4,000万円
  • モバイルアプリ(iOS/Android):1,000万〜3,000万円
  • データ連携・BI:500万〜1,500万円

見積の確認ポイント

  • 工数内訳の根拠(画面/機能×難易度)
  • 非機能(性能・可用性・監査・ログ・権限)を数値で置いているか
  • テスト・移行・教育・運用が積算に含まれているか

見積サンプル(抜粋)

  • 要件定義 2.5人月/基本設計 2人月/詳細設計 3人月/実装 8人月/テスト 4人月
  • PM/品質 2人月/UI設計 1.5人月/セキュリティ(脆弱性診断・権限・ログ)一式
  • 外部費:クラウド(検証/本番 12か月)、監視、バックアップ、外部API

システム開発会社の選定ポイント(島根版:5軸)

  1. 同業界/同規模の実績:製造・観光・教育・行政など、似た制約(繁閑差・法令・個人情報)を経験しているか。
  2. 体制とコミュニケーション:PM/アーキ/レビューフローが見える。定例・議事録・変更管理の運用。
  3. セキュリティ/品質:ISMSやPマーク、コードレビュー・自動テスト・CIの実施。
  4. 見積の透明性:工数根拠・単価帯・前提/除外・リスク明示。安すぎる見積は要注意。
  5. 運用・改善力:SLA・監視・改善ロードマップ。四半期レビューでKPI追跡。

評価シート例(25点満点)

  • 実績適合5/体制5/品質5/透明性5/運用力5

島根県のおすすめシステム開発会社【5社・順不同】

いずれも一次情報(公式) で所在地や事業内容を確認しています。

PR. 株式会社greeden(大阪市北区)|日本品質×オフショアの“ハイブリッド”で最適解を実装

  • Web・アプリ開発に強み。フルスクラッチ~SES まで柔軟対応し、国内で詳細設計→ベトナムで開発するハイブリッド体制で、高品質とコスト最適化を両立。WebアクセシビリティSaaS「UUU」も自社提供。
  • 実績・事例:自治体のプレミアム付商品券 給付金事業宿泊予約サイトサブスク型動画配信メディア行政の移住定住プロモーション(阪南市) など、B2C〜公共領域まで幅広く支援。
  • 個人情報は国内で厳格管理し、オフショア側からはアクセス不可とする運用で安心。
  • こんなニーズに:①エンジニア不足の解消(外部リソースの活用ニーズにも通じる体制)②コストを抑えつつ品質担保したい③会員制・決済・予約・配信など“運用が効く”Webサービスを構築したい④Webアクセシビリティ導入をローコストで進めたい。

1. 株式会社テクノプロジェクト(松江市)

特徴システムインテグレーション/業種ソリューション/クラウド/コンサル/人材育成まで幅広く提供。本社:松江市学園南社員数254名、売上約53.9億円(2024年度)を公表。Ruby活用にも実績。
こんな方に公共・教育・金融周辺など
高信頼×長期運用
の案件。複数拠点での継続改善を見据える企業。
メモ:所在地・拠点(本社別館/出雲オフィス等)を公式に明示。

2. 株式会社 島根情報処理センター(SJC|出雲市)

特徴自治体向けシステム開発・運用受託計算を中心に展開。ISO9001/ISO27001/プライバシーマークRubyアソシエーション認定SI Goldなどの認証を掲示。
こんな方に公共・地域インフラ個人情報を扱う業務で品質/セキュリティを重視する案件。
メモ地元密着×運用力が強み。

3. 和幸情報システム株式会社(松江市)

特徴受託開発・製品・ネットワーク構築/保守まで幅広く支援。松江市本社で事業を展開。
こんな方に既存業務の見直し段階的改修を、近距離コミュニケーションで進めたい中小企業。
メモ:グループ会社との連携による地域密着サポートも確認できます。

4. 株式会社イーグリッド(e-Grid|出雲市)

特徴Ruby on Rails/アジャイル/ラボ型(ニアショア)に強み。ソフトウェア開発/デジタルマーケ/自社プロダクト/ITコンサルを展開。従業員124名(2025年9月現在)Rubyアソシエーション認定SI・教育機関 Goldプライバシーマークを公表。
こんな方に新規サービス×業務連携
スピード開発
継続的な機能追加をアジャイルで回したいチーム。
メモ:出雲本社のほか東京/神戸/米子/広島に拠点。

5. 株式会社ネットワーク応用通信研究所(NaCl|松江市)

特徴OSS/Rubyに強いシステム開発を展開し、松江市学園南に本社。1997年創業の流れを汲み、オープンソースの知見を軸に全国対応。
こんな方にRuby×クラウド×OSS拡張性/保守性を重視するプロジェクト。
メモ:Ruby/OSSコミュニティに根ざした技術蓄積が魅力。

補足:県の公式「しまねIT企業ガイド」でも県内IT企業を横断的に検索できます(随時更新)。


依頼前チェックリスト(保存版)

  • [ ] 目的とKPI(例:誤出荷0.5%以下/Web予約60%/棚卸工数 −80h/月
  • [ ] スコープ(含む/含まないを明記、次期のB/C要件を分離)
  • [ ] 予算レンジ(上限/下限)と優先度(スピード/品質/コスト)
  • [ ] 期日と決裁フロー(稟議締切・必要資料)
  • [ ] 非機能(可用性・応答・セキュリティ・監査・ログ・権限)
  • [ ] 連携(既存システム/外部API/決済/帳票)
  • [ ] 契約計画(要件=準委任、本開発=請負、運用=準委任)
  • [ ] 運用体制(窓口、SLA、監視、教育)
  • [ ] 予備費(10〜15%)とリスク(人員、外部依存、法改正)
  • [ ] 補助金/助成金:要件・スケジュール・対象経費を最新の公式要領で再確認(交付決定前着手NG等)。

すぐ使える依頼テンプレ(メール/稟議抜粋)

目的:EC在庫の欠品率を2.0→0.8%へ。KPIは出荷リードタイム−30%
スコープ:受注〜在庫〜出荷、店舗POSは連携のみ
予算レンジ:1,800〜2,400万円(税別)。優先:品質>スピード>コスト
体制:貴社PM+当社窓口1名、要件定義は準委任、本開発は請負
スケジュール:要件2か月、開発3か月、テスト1か月、移行2週。
提出物:工数内訳主要メンバー経歴リスク/代替案非機能の数値テスト方針


補助金・助成金の“賢い組み合わせ”例(島根版)

  • 中小企業デジタル導入加速化補助金在庫/販売/予約のクラウド導入(ハード/ソフト)→並行してIT導入補助金活用支援や業務プロセスの標準化を検討。翌年度はモデル支援補助金上位の自動化/分析に段階投資。
  • 人材開発支援助成金運用教育(OJT/マニュアル整備)を走らせ、定着率KPI達成を底上げ。同一経費の二重受給不可に注意。

よくある失敗と回避策

  • 要件の膨張:A/B/C優先度でAだけ契約、B/Cは次期へ。
  • “作って終わり”:運用・改善の年次予算四半期レビューをセットに。
  • 性能不足:ピーク同時数・応答の数値要件負荷試験を初期から入れる。
  • セキュリティ抜け:最小権限・多要素・脆弱性診断・監査ログを必須要件に。
  • 属人化:設計/手順/コード規約/運用SOPをリポジトリで共有し、引継ぎ会を実施。

まとめ——“小さく速く始め、正しく育てる”

  • 目的・KPIを一文で言い切り、段階リリースで成功体験を積み上げましょう。
  • 契約の使い分け(準委任⇆請負)と見積の透明性が成功の土台です。
  • 県のデジタル導入支援×国のIT導入補助金×人材助成を合わせ、導入〜定着まで一気通貫に。
  • パートナー選びは実績の近さ×体制×運用力で。上の5社は島根で相談しやすい有力候補です。

掲載依頼はこちらから(編集部受付のご案内)

島根県のシステム開発会社さま。以下の項目をご用意のうえ、掲載をご依頼ください。一次情報(公式資料) を確認のうえ、編集部で審査し掲載可否をご案内します(優先枠がある場合は明記)。

  • 会社名/本社・拠点(住所)/担当者連絡先
  • 事業内容(最大5項目
  • 主要実績(業界・規模・効果を各120字以内・最大3件)
  • 得意技術(言語/フレームワーク/クラウド/組込み 等)
  • 認証・資格(例:ISMS/プライバシーマーク/Ruby認定 等)
  • 標準プロジェクト規模(例:3〜6か月/3〜5名 等)
  • 公開情報の最終更新日

参考(公式情報の確認先・再掲)

  • Ruby City MATSUE(松江市):施策概要・人材育成・交流拠点。
  • しまねIT企業ガイド(島根県):県内IT企業の紹介・検索。
  • 中小企業デジタル導入加速化補助金(県/中央会):制度の概要・補助率・募集回次。
  • デジタル導入モデル支援補助金(しまね産業振興財団):先進/モデル事例の創出支援。
  • 松江市 デジタル化支援事業補助金(製造業向け):対象要件・最新の募集情報。
  • IT導入補助金2025(中小企業庁):制度概要、活用支援・セキュリティ強化。
  • 人材開発支援助成金/キャリアアップ助成金(厚労省):最新様式・パンフ・制度改正。
  • 各社公式:テクノプロジェクト/島根情報処理センター/和幸情報システム/イーグリッド/NaCl。

投稿者 greeden

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