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2025年9月5日 世界ニュース総まとめ|米雇用“失速”で金が史上高&9月利下げ観測強まる/原油は2%超安・OPEC+決定待ち/ウクライナが露リャザン製油所を攻撃/ガザで人質動画・米は「深い交渉」表明【情勢×経済インパクト】

日本時間 2025年9月5日(金) の主要ニュースを「要点 → 影響 → 今後の予想」で整理。末尾に参考リンクをまとめました。


1) 米マクロ・市場:雇用“失速”で金は史上高、原油は下落—「9月利下げ」観測が最優勢に

  • 要点:8月非農業部門雇用者数は+2.2万人失業率4.3%と4年ぶり高水準へ。労働市場の減速確認で、9/17のFOMC利下げ観測が一段と強まりました。米株は史上高近辺、一方で原油は-2%超安に沈み、**金は史上最高($3,590〜$3,600近辺)**を更新しました。0
  • 影響:短期金利は低下バイアス、ただし財政・長期起債の思惑で長期利回りの期間プレミアムは粘着“短期↓・長期横ばい/やや↑”ツイスト型カーブを前提に、割引率・WACCの見積りを見直す局面です。
  • 今後:来週の米PPI/CPIが“利下げ幅・ペース”の焦点に。は押し目待ちの買いが入りやすく、原油OPEC+週末会合の結論で方向感が出やすい。1

2) 原油・OPEC+:増産協議観測で続落—在庫増も重石、レンジは60ドル台後半中心

  • 要点OPEC+が10月以降の“追加増産”を週末に協議との観測。米在庫の想定外の積み増しもあり、Brentは$66–67WTIは$63台まで軟化。米雇用の弱さも需要懸念につながりました。2
  • 今後:結論が増産なら下押し延長据え置きなら地政学(ウクライナ/紅海)次第の戻り海運保険・運賃サーチャージは引き続き注視。

3) ウクライナ:露リャザン製油所とルハンスクの油槽所を攻撃—プーチン氏は「西側兵力は正当な標的」

  • 要点:ウクライナはロシア・リャザン製油所と占領下ルハンスクの油槽所を無人機で攻撃と発表。プーチン大統領は「ウクライナに派遣された西側部隊は正当な標的」と牽制しました。3
  • 影響ロシアのエネルギー供給・輸出に対するリスクプレミアムが意識されやすく、保険料率・海上運賃の上振れ要因。欧州の長期金利にも期間プレミアムを通じて波及し得ます。
  • 今後越境無人機攻撃⇄対抗措置の連鎖が続く可能性。冬季へ向け送配電・精製の“攻防”が主戦場に。

4) ガザ・紅海:人質動画の公開高層ビル空爆、米は「ハマスと深い交渉」—海運リスクは高止まり

  • 要点:ハマスが人質動画を公開。イスラエル軍はガザ市の高層ビルを空爆。米大統領はハマスとの「非常に深い交渉」に言及し、人質解放を促しました。紅海方面ではフーシ派の弾道ミサイル発射が相次ぎ、域外に落下・迎撃の報が続きます。4
  • 影響紅海航路の保険・運賃サーチャージがかさみ、精製マージンアジアの海運コストに圧力。原油ボラの温床に。
  • 今後段階的停戦+人質解放枠組みが進まない限り、物流目詰まり価格ボラは続く公算。

5) 欧州・日本の景況:欧州はリスク後退で長期利回りが小反落/日本は実質賃金が7か月ぶりプラス

  • 要点(欧州)英・仏の長期金利は週中のマルチイヤー高からやや低下。景況は拡大も鈍いが、インフレ2.1%ECBは据え置き観測が優勢。5
  • 要点(日本)7月の実質賃金が前年比プラスに転じ、名目+4.1%。消費は持ち直しつつ物価高の粘着性が課題。6
  • 影響/今後:欧州は財政と起債動向次第で長期金利の再上振れに要注意。日本は賃上げ×料金改定の綱引きが続き、**内需・設備投資(電力/データセンター)**の持続性が焦点。

実務アクション(3点)

  1. 金利前提を「9月25bp利下げ×長期プレミアム粘着」で再試算(データセンター・不動産・発電など長期案件の割引率を保守化)。7
  2. エネルギー・ロジOPEC+の決定紅海/黒海ヘッドライン連動のサーチャージ条項・在庫レンジを更新。8
  3. 対ロ・対中取引二次制裁・輸出管理の強化シナリオで代替供給・決済の迂回ルートを検証(保険付保条件を再確認)。9

参考リンク(主要一次報道)

免責:本稿は報道に基づく要約・見通しであり、投資助言ではありません。重要判断の前に一次情報・最新市況をご確認ください。

投稿者 greeden

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