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【銀行融資】銀行評価はどう決まる?仕組みと改善ポイントをやさしく解説(中小企業・個人事業主向け)

【銀行融資】銀行評価はどう決まる?仕組みと改善ポイントをやさしく解説(中小企業・個人事業主向け)

銀行融資を考え始めると、「うちって銀行からどう見られているの?」と急に不安になりますよね。結論から言うと、銀行評価(銀行側の見立て)は「返せるかどうか」を中心に、数字と状況の両方から総合的に決まります。難しそうに見えますが、見られているポイントはある程度パターン化されています。この記事では、銀行評価の決まり方を、専門用語をできるだけ避けて、実務の流れに沿って整理します。

  • 銀行評価の軸は「返済できる見込み(返済原資)」
  • 決算書だけでなく、資金繰り・計画・経営の説明力も見られる
  • 銀行は「定量(数字)」と「定性(中身)」を合わせて点検する
  • 書類の出し方・話し方・日頃の共有で評価は動く
  • 事前に“自社の見え方”を把握すると、融資は通りやすくなる

この記事が役に立つ方(どんな人に向いているか)

この内容は、たとえば次のような方に特に向いています。

まず、はじめて銀行融資に挑戦する中小企業の社長さま、個人事業主の方です。決算書は税理士さんに任せていて、銀行に何を言われるのか想像できず、緊張してしまう方ほど、事前に「見られる順番」を知っておくと落ち着けます。

次に、過去に一度融資を断られたり、希望額が通らなかったりして、理由が分からずモヤモヤしている方です。銀行は断るときに詳細を言い切らないこともあるので、「どこが弱点になりやすいか」をこちらから推測できるようになると、次の打ち手がはっきりします。

そして、すでに借入がある程度あり、追加融資や借換え、運転資金の増枠をしたい方にもおすすめです。借入がある会社ほど、銀行は「今後の資金繰り」「返済の余力」「資金使途の妥当性」を丁寧に見ます。つまり、“説明の設計”が効いてきます。

最後に、忙しくて銀行対応に時間をかけられない方にも役立ちます。銀行評価は、がんばり方が間違うと空回りしがちです。ポイントを絞って準備すれば、必要最小限の手間で、評価を上げやすくなります。


銀行評価とは何か(「格付け」「スコア」の正体をやさしく)

銀行評価という言い方は幅が広いのですが、実務的には「この会社に、いくら、どんな条件で貸せるか」を決めるための判断材料の集合です。銀行はボランティアではないので、最終的には返済可能性(貸したお金が戻る見込み)を中心に見ます。ただし、その見方は一つではありません。

多くの銀行では、社内で会社をいくつかの段階に分けて把握します。一般に「格付け」「内部格付け」「レーティング」などと呼ばれることもあります。ここで大切なのは、“点数が高いか低いか”よりも、「どこで失点しているか」「どこで加点できるか」を知ることです。評価は固定ではなく、情報の出し方や、改善の積み重ねで動いていきます。

また、銀行評価は決算書の数字だけで決まるわけではありません。もちろん数字は大きいのですが、数字に出ない部分(事業の強さ、経営の一貫性、資金繰り管理、説明の納得感)も見られます。「数字は悪くないのに通らない」「数字が弱いのに通った」というケースが起きるのは、ここに理由があります。


銀行評価が決まる流れ(面談の前から、ほぼ始まっています)

銀行評価は、面談の場で急に決まるものではありません。多くの場合、次のような流れで固まっていきます。

  1. 事前情報の確認(既存取引、口座の動き、入出金、他行取引の有無など)
  2. 提出資料の確認(決算書、試算表、資金繰り、借入一覧、計画書など)
  3. 面談・ヒアリング(数字の理由、今後の見通し、資金使途の具体性)
  4. 社内の審査・稟議(ルールに沿って条件を調整)
  5. 条件提示(融資額、金利、期間、担保・保証、追加資料など)

ここで意外と見落とされがちなのが、「提出資料の完成度」が評価そのものに直結する点です。銀行は限られた時間で判断するので、資料が整っている会社は、それだけで“管理できている会社”として見られやすくなります。逆に、資料が不足していたり、数字の整合性が取りづらかったりすると、内容以前に不安が先に立ってしまいます。


銀行評価の中身は大きく3つ(これだけ押さえると整理できます)

銀行評価は、ざっくり言うと次の3つの束でできています。

1) 定量評価(数字で見える部分)

決算書や試算表など、数字で把握できる要素です。利益が出ているか、自己資本があるか、借入が多すぎないか、現金が回っているか、などが中心になります。

2) 定性評価(数字に出にくい部分)

経営者の説明力、事業の強み、競合との差、販売先の安定性、原価管理、組織体制、ガバナンス(ルールや管理)などです。「なぜその数字になっているのか」「次はどうするのか」を筋道立てて話せるほど評価が上がりやすいです。

3) 条件調整(担保・保証・取引姿勢など)

担保や保証の有無は、返済できなかった場合の“保険”として扱われます。また、過去の返済遅れがないか、税金や社会保険の滞納がないか、銀行との情報共有をきちんとしているか、といった点も見られます。

この3つを頭に置くだけで、「銀行に何を聞かれているのか」が整理されて、準備がしやすくなります。


銀行がまず見る「返済原資」って何?(利益より大事なことがある)

銀行が一番知りたいのは、「返済に使えるお金が、毎月どれくらい生まれるか」です。これを返済原資と呼びます。ここで大事なのは、会計上の利益と、実際に返済に回せるお金がズレることがある点です。

たとえば、黒字でも通りにくい典型が「売掛金が増えすぎて現金が足りない」状態です。売上は立っていて利益も出ているのに、入金が遅く、支払いが先に来てしまう。こういう会社は、黒字でも資金繰りが苦しくなります。銀行はここをとても気にします。

逆に、利益が少し弱くても、資金繰りがきれいで、入出金の管理ができていて、計画が現実的なら、条件付きで通ることもあります。つまり、銀行評価は「利益の額」だけの勝負ではありません。


よく見られる代表的な指標(難しい式は抜きで、意味から理解しましょう)

銀行は会社を比較しやすくするために、いくつかの指標を見ます。ここでは、意味がつかめる形で整理します(銀行ごとに見方や基準は異なります)。

  • 自己資本比率:会社の体力の目安。自前の資本がどれくらいあるか
  • 債務償還年数(ざっくり):借入を利益の力で返すのに何年かかりそうか
  • 借入金月商倍率:月商に対して借入がどのくらいあるか(運転資金の重さの感覚)
  • 営業利益率:本業でちゃんと利益が残っているか
  • 流動比率:短期の支払いに耐えられるか(資金繰りの安全度)

ミニサンプル:借入が重いと言われるのは、こういう時

たとえば、月商が1,000万円で、借入残高が1億円だとします。この場合、借入金月商倍率は「10倍」です。もちろん業種によって適正は違いますが、倍率が上がるほど「売上規模の割に借入が重い」と見られやすくなります。ここで大切なのは、「なぜその借入が必要だったのか」「今後どう減らしていくのか」を説明できることです。設備投資など合理的な理由があり、返済計画が整っていれば、評価が崩れにくくなります。

ミニサンプル:黒字でも資金がない時の説明の仕方

「利益は出ているのに現金が減った」場合、原因はだいたい以下にあります。

  • 売掛金が増えた(入金が先延ばしになった)
  • 在庫が増えた(仕入れが先に出た)
  • 設備投資で大きな支出があった
  • 借入返済が大きい
    銀行に話すときは、ここを言葉にできるだけで安心感が上がります。「原因不明で現金が減っている」ように見えるのが一番よくありません。

銀行に提出すると強い資料(“これがある会社”は評価が上がりやすい)

銀行融資では、決算書だけでなく、「いま」と「これから」を確認できる資料があるほど有利です。よく効く資料をまとめます。

  • 直近の試算表(月次):できれば前月分まで。売上・利益の推移が分かる
  • 資金繰り表:向こう3〜12か月程度の見通し(入金と支払いの予定)
  • 借入一覧表:借入先、残高、金利、返済額、返済日、担保・保証の有無
  • 資金使途メモ:何に使う資金か(運転資金/設備資金)を具体的に
  • 事業計画(簡易でも可):売上見込み、粗利の根拠、固定費の見直し、施策
  • 納税状況が分かる資料:税金や社会保険の支払い状況(滞納がないこと)

ミニサンプル:資金使途メモはこのくらい具体的に

  • 運転資金:主要取引先A社の入金サイトが60日で、外注費支払いが30日。差額30日分の外注費として300万円。繁忙期の受注増に対応するため。
  • 設備資金:加工機1台の購入費800万円。月産能力が20%増え、既存受注の納期短縮で売上増を見込む。見積書添付。

“なんとなく運転資金”よりも、こうした具体性がある方が評価が上がりやすいです。


定性評価で差がつくポイント(経営者の「説明」が銀行評価を押し上げます)

数字が同じくらいの会社が並んだとき、最後に差がつくのが定性評価です。特に中小企業では、経営者の言葉がそのまま会社の信用になります。

銀行が見ているのは、口のうまさではありません。次の3点が伝わるかどうかです。

  1. 現状を正確に把握しているか(良いことも悪いことも)
  2. 原因の説明ができるか(なぜそうなったか)
  3. 次の手が具体的か(いつ、誰が、何をして、どう変えるか)

面談で聞かれやすい質問例(準備しておくと安心です)

  • 最近の売上の増減の理由は何ですか
  • 利益率が変わった要因はどこですか(値上げ/仕入れ/人件費など)
  • 主要取引先への依存度はどれくらいですか
  • 今後の受注見込みは、何を根拠にしていますか
  • 借入が増えている理由と、返済計画の考え方はありますか
  • 資金繰りの管理はどの頻度でしていますか

ミニサンプル:答え方の型(短く、数字を添えて)

「売上は前年同月比で約12%増です。主因は既存顧客のリピート増と、単価改定(平均+6%)です。一方で外注費が増えたので、粗利率は1.5ポイント下がりました。来月から外注の内製化を一部進め、粗利率を元の水準に戻す計画です。」

こうした形で、数字→理由→手当て、の順に話せると、安心感が増しやすいです。


ここで落ちやすい「もったいないポイント」(改善しやすい順)

銀行評価が下がる理由には、努力で改善できるものが多く含まれます。特に“もったいない”のは次のようなケースです。

  • 試算表が出せない、または更新が遅い(現状が見えない)
  • 借入一覧が整理されていない(管理できていない印象)
  • 資金使途が曖昧(お金の行き先が見えない)
  • 税金・社会保険の支払いが不安定(ルール面の不安)
  • 赤字の理由が説明できない(原因が不明に見える)
  • 売上見込みが「希望」になっている(根拠が薄い)
  • 取引先集中や在庫増の説明がない(リスクが見えっぱなし)

これらは、事業の中身を大きく変えなくても、資料づくりと説明の組み立てで改善できることが多いです。


銀行評価を上げる実務チェックリスト(申し込み前にできること)

ここからは、“現実的に”効くことを優先してまとめます。全部を一度にやらなくて大丈夫です。できるところから積み上げるのがコツです。

1) 月次の数字を整える(試算表と前年差分)

  • 月次試算表を前月まで出せる状態にする
  • 前年同月比(売上・粗利・営業利益)を一言で説明できるようにする
  • 一時的な費用(特別な支出)があるなら、メモを添える

2) 資金繰りを“見える化”する(向こう3〜6か月でも十分)

  • 入金予定(取引先別でもよい)と支払予定(仕入・外注・人件費)を置く
  • 大きな支出(税金、賞与、設備)を先に入れておく
  • 足りない月があるなら、いつ、いくら不足するかを先に示す

3) 借入を整理する(一覧表は最強の安心材料)

  • 借入先、残高、月返済額、金利、返済日、期間
  • 担保・保証の有無
  • 設備資金と運転資金の区別(分かる範囲で)

4) 返済のシナリオを用意する(“返せる形”に言語化)

  • 返済はどの利益・どのキャッシュから出すのか
  • 返済が重いなら、条件見直し(期間延長や借換え)も選択肢として整理
  • 追加融資が必要な理由が、成長投資なのか、つなぎなのかを分ける

5) 銀行との情報共有を増やす(評価が安定する)

  • 良いことだけでなく、悪い兆しも早めに共有する
  • 「困ってから」ではなく「困りそうな段階」で相談する
  • 相談のときは、現状→原因→対策→必要資金、の順で話す

よくある誤解(ここを直すだけで通りやすくなることも)

銀行融資の現場では、次の誤解がとても多いです。

誤解1:担保があれば、数字が多少悪くても大丈夫

担保は大切ですが、銀行はまず「返済できるか」を見ます。担保は“最後の保険”です。担保があっても、返済の見込みが弱いと条件が厳しくなったり、希望額に届かなかったりします。

誤解2:黒字なら、必ず通る

黒字でも、資金繰りが荒れていたり、返済負担が過大だったり、数字の説明ができなかったりすると、通りにくいことがあります。黒字は強い材料ですが、十分条件ではありません。

誤解3:銀行は売上だけ見ている

売上は確かに重要ですが、それ以上に「粗利」「固定費」「資金繰り」「借入の重さ」を見ます。売上が伸びていても、利益が残らず現金が減っている会社は要注意です。


“自社の銀行評価”を事前に知る価値(交渉が変わります)

銀行評価は、知らないままだと「何を出せばいいか」「何を直せばいいか」が分からず、運任せになりがちです。一方で、評価の目安が分かると、次のように動きが変わります。

  • 希望額が現実的に見えて、申し込みが通りやすくなる
  • どの資料を優先して整えるべきかが分かる
  • 銀行からの質問に、先回りして答えられる
  • 金利や期間など条件交渉の根拠が持てる
  • “次の一手”が具体化して、社内の改善にもつながる

特に、追加融資や借換えを検討している場合は、「今の自社がどう見えているか」を知るだけで、打ち手の順番が整います。忙しい経営者ほど、この“順番の整理”が効いてきます。


最後に:ボタン一つで銀行評価の目安を出したい方へAI経営ドクターmirabon

ここまで読んで、「やることは分かったけれど、正直、評価の目安を自分で計算したり、資料を見直したりする時間が取れない…」と感じた方もいらっしゃると思います。そんなときに心強いのが、AI経営ドクターmirabonです。

AI経営ドクターmirabonなら、必要な情報を整理したうえで、ボタン一つで銀行評価の目安を出すことができます。さらに、どこが評価を押し下げやすいのか、どこを整えると改善しやすいのか、といった“次にやること”も見えやすくなります。銀行に出す前に自社の見え方を把握できれば、融資の準備はぐっとスムーズになりますよ。


まとめ(今日からできる、銀行評価の整え方)

  • 銀行評価は「返済できる見込み」を中心に、数字と説明で決まる
  • 決算書だけでなく、試算表・資金繰り・借入一覧・計画の完成度が効く
  • 黒字でも資金繰りが悪いと評価は下がりやすいので、原因を言語化する
  • 定性評価は「現状把握→原因→対策」の筋道で大きく改善できる
  • 事前に評価の目安を知ると、融資の成功率も条件交渉も変わる

参考リンク

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