ChatGPTのグループチャット機能とは?
ChatGPTのグループチャットは、「複数人+ChatGPTが同じスレッドで会話できる」機能です。
友だち・家族・同僚など人間どうしの会話に、必要なタイミングでChatGPTを呼び出して、一緒に相談や作業ができます。
- 旅行の計画
- お店探し・比較
- 課題・レポートの共同作業
- 仕事のアイデア出し・ドラフト作成
などを、LINEグループやSlackチャンネル感覚でChatGPT込みでやれるイメージです。
現在は、**日本・ニュージーランド・韓国・台湾の一部ユーザー向けパイロット(試験提供)**として、
ChatGPT Free / Go / Plus / Pro で順次ロールアウト中と案内されています。
どこから使える?(対象と前提)
- 対象プラン:
- ChatGPT Free / Go / Plus / Pro(※パイロットのため一部地域・アカウントから開始)
- 対応環境:
- ChatGPT Web版・モバイルアプリ
リリースノートでは、
「人とChatGPTを同じ会話に入れられる“Group chats”をパイロット中」
とされていて、将来的に対応地域や対象プランが広がっていく想定です。
使い方:グループチャットの始め方
1. グループチャットを作成
- ChatGPTで、新規または既存チャットを開く
- 画面右上の**「人型アイコン(参加者)」 or 「Start a group chat」ボタン**をタップ/クリック
- 一緒に話したい人を招待
- 招待リンクを共有(1〜20人まで参加可能)
既存チャットに人を追加した場合、
**「そのチャットのコピーを元にした新しいグループチャット」**が作られます。
もともとの1対1チャットはそのまま残るので安心です。
2. プロフィール設定
最初のグループチャット参加時に、簡単なプロフィールを求められます。
- 名前
- ユーザー名
- アイコン画像
この情報が、参加者一覧やChatGPTからの呼びかけ(「○○さん」など)に使われます。
3. グループの管理
参加者アイコンをタップすると、そのグループの設定画面に入れます。
- グループ名の変更
- 参加者の追加・削除
- 通知のミュート
がここから操作できます。
ChatGPTの動き方:いつ発言するの?
グループチャットのChatGPTは、ちょっとソーシャル寄りの「空気を読む」挙動をします。
1. 自動で入ってくる/静かに見ている
- 会話の流れを見て、必要そうなときは自動で発言
- ただし、ずっとしゃべり続けるわけではなく、基本は控えめ
2. 明示的に呼ぶ
確実に答えがほしいときは、メッセージの中で:
- 「ChatGPT、〜〜して」
- 「@ChatGPT 〇〇をまとめて」
のように名前を呼んであげると反応します。
3. 絵文字リアクションも可能
ChatGPT自身も、他のメッセージに絵文字リアクションしたり、
プロフィールアイコンを使ってグループのメンバーをモチーフにした画像を生成したりできます。
どのモデルが使われるの?
グループチャット内でChatGPTが返答するときは、GPT-5.1 Autoが使われます。
- ユーザーのプラン(Free / Go / Plus / Pro)と
- そのとき利用可能なモデル
を踏まえて、最適なモデルを自動選択します。
機能の有効・無効
グループチャットでも、基本的な機能はそのまま使えます:
- Web検索
- 画像生成
- ファイルアップロード
- 音声入力(ディクテーション)
レート制限(回数制限)は、ChatGPTが返答した分だけ消費されます。
※グループメンバーどうしのやりとりはカウントされない仕様です。
プライバシーと「メモリ」の扱い
ここが一番気になるところだと思うので、ポイントをはっきりさせますね。
1. 個人チャットのメモリとは完全に別
公式ブログによると:
- グループチャットはあなたの通常チャットと完全に別扱い
- 個人用のChatGPTメモリは、グループでは使われない
- グループチャットの会話から、新しい個人メモリも作られない
つまり、
「自分のパーソナルな好みやメモリが、他の人に“漏れる”ことはない」
という設計です。
2. 各ユーザーのカスタム指示も分離
リークや解説記事によると、各ユーザーのカスタム指示はグループ内で混ざらないよう、
「カスタム指示の分離(isolation)」が設計されているとされています。
3. 未成年ユーザー向けの追加セーフガード
- 18歳未満のユーザーがグループチャットを使う場合、
- グループ全体に対してセンシティブコンテンツの露出を自動で抑える
- 保護者は、ペアレンタルコントロールからグループチャット機能自体をオフにすることもできます。
チャットごとに「キャラ」やルールを変えられる
各グループチャットには、そのグループ専用のカスタムインストラクションを設定できます。
例:
- 旅行計画グループ
- 「できるだけ予算を抑えて」「温泉重視で」
- 仕事の資料作成グループ
- 「敬体のビジネス文書」「日本語で」「数値は必ず根拠を明記」
- 勉強グループ
- 「中学生でも分かる説明」「最後に3問練習問題を出す」
グループごとにChatGPTの性格・話し方・優先事項を変えられるので、
用途ごとにチャンネルを分ける使い方と相性がいいです。
どんな場面で便利?具体例
1. 旅行やイベントの計画
- 参加メンバー全員がその場で
- 日程・予算・好み(温泉/グルメ/観光)を書き込む
- ChatGPTに
- 「みんなの条件を満たす案を3パターン出して」
- 「この案のメリット・デメリットを比較して」
とお願いすれば、全員の希望を反映したプランを効率的に作れます。
2. 勉強会・読書会・ゼミ
- PDFの資料やURLをグループで貼っていきながら
- ChatGPTに
- 要約
- 難しい用語の説明
- テスト問題作成
を頼んで、その場でわからないところを全員でつぶしていく、という使い方ができます。
3. 仕事のブレスト・ドラフト作成
- マーケ・企画・営業など複数メンバーで
- ターゲット
- 目的
- 参考資料
をChatGPTに共有しながら、
- 「3案出して」「この案を日本語のプレゼン台本にして」
と頼めば、叩き台づくりが一気に早くなります。
「プロジェクト」や「ビジネス用ChatGPT」との違い
最近のChatGPTには、他にも似たような機能が増えているので、違いも整理しておきますね。
プロジェクト(Projects)との違い
-
Projects
- 長期の仕事ごとに
- チャット
- ファイル
- カスタム指示
をまとめておくワークスペース機能。
- 1人で使っても、チームで共有してもOK。
- 長期の仕事ごとに
-
グループチャット
- 「今この話題を、みんな+ChatGPTで話す」ための1つのスレッド
- 軽めの雑談〜単発のコラボに向いています。
ChatGPT Business / Enterprise との関係
-
ChatGPT Business / Enterprise / Edu
- 会社のコネクタ(Slack, Google Drive, SharePoint, GitHub など)とつないで
- **社内データに基づいて答えるモード(Company knowledge)**を使えるプラン。
-
グループチャット自体は
- Free〜Pro 向けにも提供される機能で、
- Business / Enterpriseでは、社内データ+グループチャットを組み合わせて使うイメージになります。
まとめ:グループチャット機能のポイント
最後に、要点だけもう一度コンパクトにまとめますね。
-
何ができる?
- 複数人+ChatGPTで、同じ画面・同じ文脈を共有しながら会話できる
- 旅行・勉強・仕事のブレストなど、「みんなで考える場」にAIを自然に組み込める
-
どうやって使う?
- 右上の**「人アイコン/Start a group chat」**から作成
- 招待リンクで1〜20人が参加
- ChatGPTは空気を読みつつ、名前を呼ぶと確実に反応
-
どのモデル?
- GPT-5.1 Autoが、プランと内容に応じて自動選択
- Web検索・画像・ファイル・音声入力など基本機能も利用可
-
プライバシーは?
- 個人チャットのメモリはグループと完全に分離
- グループ会話から新しい個人メモリも作られない
- ペアレンタルコントロールで未成年の利用制限も可能
今はまだ「パイロット版」なので、これから仕様や対象地域が少しずつ変わっていくと思います。
ただ、方向性としては、ChatGPTを「1対1のアシスタント」から「みんなで使うコラボ空間」へ広げていく第一歩、という位置づけですね。
