【2025年版】初心者向けアート＆デザインアプリ比較
Canva・Adobe Express・ibisPaint・Procreate Pocket・Adobe Fresco・Sketchbookの選び方
先に結論：あなたの「作りたいもの」で最短ルートが変わります
アート＆デザイン系アプリは、できることが広い分だけ迷いやすいですよね。初心者さんが遠回りしないために、まずは用途で分けて考えるのがおすすめです。
- 画像や資料を「おしゃれに整える」なら：Canva／Adobe Express
- イラストを「手描きで描く」なら：ibisPaint／Procreate Pocket／Adobe Fresco／Sketchbook
- 迷ったら：最初はテンプレで形になるCanva、描くならibisPaintのような入り口が安心です
この記事では、人気・定番として選ばれやすいアプリを中心に、初心者向けに「何ができるか」「どれが向いているか」「最初の1週間で何をすればいいか」まで、具体例つきで整理しますね。
誰に向いている記事？（読んだあと、何ができるようになる？）
この比較は、特に次のような方に役立つようにまとめています。
まず、SNSに投稿する画像を作りたい方です。たとえば「Instagramの投稿を統一感ある雰囲気にしたい」「Xのヘッダーを整えたい」「イベント告知の画像を作りたい」といった、日常の“ちょっと作りたい”を叶える目的ですね。テンプレや素材を上手に使うと、デザイン経験がなくても十分きれいに仕上がります。
次に、絵を描きたいけれど、いきなり高機能ソフトは難しそう…という方です。「線をきれいに引けるようになりたい」「色塗りの練習をしたい」「好きなキャラのファンアートを描きたい」など、描く楽しさを続けたい方に向けて、操作が分かりやすい順に紹介します。
さらに、お仕事や学習で“見せ方”が必要な方にも向きます。たとえば、簡単なプレゼン資料、チラシ、名刺、メニュー表、学級新聞のようなものまで、スマホで作って共有できる時代です。ここができるようになると、「伝わる」までのスピードが上がり、自信にもつながります。
この記事を読み終わるころには、あなたに合うアプリが1〜2個に絞れ、最初の作品（投稿画像／簡単なイラスト／告知画像など）を作る手順が頭の中で再生できる状態を目指します。
アート＆デザインアプリの選び方：初心者はこの3点だけ見ればOK
1）「描く」か「整える」かを決める
- 描く：線、ブラシ、レイヤー、ペン入れ、色塗りが中心
- 整える：テンプレ、文字、写真、配置、素材選びが中心
描きたいのにデザインアプリを入れると「思ったより描けない…」となりますし、逆も同じです。最初の分岐はここがいちばん大切です。
2）端末との相性（指・ペン・画面サイズ）
指で操作するのか、スタイラス（Apple Pencilなど）を使うのかでも快適さが変わります。特に“描く”は画面が大きいほど有利なので、スマホ中心なら「操作が軽い・線補正がある」タイプから入ると失敗しにくいです。
3）無料でどこまでできるか（課金は“続いたら”で十分）
多くのアプリは無料でも始められます。初心者さんは、最初から課金して完璧環境にするより、無料で1作品作ってから「足りないところ」だけ課金を検討するのが気持ちもお財布もラクです。
比較するアプリ一覧（今回の6本）
- Canva：テンプレで画像・資料を作る定番
- Adobe Express：Adobe系の“軽量デザイン工房”
- ibisPaint（アイビスペイント）：スマホお絵かきの王道
- Procreate Pocket：iPhoneで本格手描き（買い切り系）
- Adobe Fresco：水彩・ブラシ表現に強い“描画アプリ”
- Autodesk Sketchbook：シンプルで描きやすいスケッチ系
以降は、1本ずつ「できること」「向く人」「最初の1週間の進め方」を具体的に書いていきますね。
1. Canva：テンプレで“それっぽいデザイン”が最速で作れる
Canvaは、デザインの経験がなくても「テンプレを選んで、文字と写真を差し替える」だけで完成度が上がりやすいのが魅力です。SNS投稿、サムネイル、ショップカード、簡単なチラシ、プレゼン資料など、用途別テンプレが豊富なので、ゼロから作るよりも圧倒的に迷いが減ります。
初心者さんにとって嬉しいのは、整った余白や文字サイズのバランスをテンプレ側が担保してくれることです。デザインで一番むずかしいのは「配置の正解」を自分で決めるところなので、まずは“型”に乗るのが上手な始め方になります。
こんな人に向いています
- SNS投稿を毎週作りたい（統一感がほしい）
- イベント告知やメニュー表など、文字と写真をきれいにまとめたい
- 仕事の資料を「見やすく」したい
作品サンプル（初心者向け）
- 「カフェの新メニュー告知」：写真1枚＋キャッチコピー＋日付だけ
- 「インスタ投稿3枚セット」：1枚目タイトル、2枚目内容、3枚目まとめ
最初の1週間の使い方
- 1日目：用途を1つだけ決める（例：インスタ投稿）
- 2日目：テンプレを10個保存して眺める（選ぶ練習）
- 3日目：テンプレを1つ選び、文字だけ差し替える
- 4日目：写真を差し替える（色味は同系統に）
- 5日目：フォントは2種類までに制限する
- 6〜7日目：同じテンプレで“別バージョン”を作り、量産感覚をつかむ
2. Adobe Express：写真＋文字＋テンプレを“軽く、きれいに”まとめたい人へ
Adobe Expressは、Canvaと同じくテンプレを使ったデザインが得意ですが、「Adobeらしい整え方」が手早くできるのが持ち味です。写真の扱い、文字の見せ方、SNS向けのサイズ調整などを、迷いにくい導線で進められます。
特に、写真を使ったデザイン（告知画像、サムネ、ストーリーズなど）を作るとき、テンプレの完成度が高いと感じる方も多いです。普段からAdobe製品に触れている方は、用語や画面が馴染みやすいでしょう。
こんな人に向いています
- 写真を主役にした投稿（サロン、ハンドメイド、料理など）を作りたい
- テンプレで素早く作って、SNSに出す頻度を上げたい
- Adobe系の操作感が好き（または仕事で触れている）
作品サンプル（初心者向け）
- 「YouTubeサムネ風の画像」：大きい文字＋写真＋縁取りだけ
- 「ストーリーズ告知」：日付・場所・予約方法の3点だけ
最初の1週間の使い方
- 1日目：よく使うSNSのサイズを登録する
- 2日目：テンプレを“写真多め”で絞って保存
- 3日目：同じ写真でテンプレだけ変えて3案作る
- 4日目：一番見やすい案を選んで文字量を削る
- 5〜7日目：同じフォーマットで、週次投稿を作る（型を固定する）
3. ibisPaint：スマホで描くなら最初の相棒になりやすい
ibisPaintは、スマホでお絵かきを始める人にとって、機能と分かりやすさのバランスが良いアプリです。ブラシ、レイヤー、線の手ブレ補正、選択範囲、塗りつぶしなど、イラスト制作に必要な道具が一通り揃っています。
初心者さんがつまずきやすいのは「線がガタガタになる」「塗りがはみ出る」ですが、線補正やレイヤーの考え方を覚えると、一気に楽になります。ibisPaintは学習コンテンツ（使い方の情報）が見つけやすいのも、入り口として強みです。
こんな人に向いています
- スマホで“ちゃんとイラスト”を描きたい
- 線画と色塗りを段階的に覚えたい
- 無料から始めたい
作品サンプル（初心者向け）
- 「SNSアイコン」：丸枠＋顔だけ＋単色背景
- 「1枚絵の練習」：線画→ベタ塗り→影1段階→ハイライト少し
最初の1週間の使い方
- 1日目：キャンバスサイズを決める（例：アイコンなら正方形）
- 2日目：レイヤーを3枚だけ使う（下描き／線画／色）
- 3日目：線補正を調整して“引きやすい値”を探す
- 4日目：塗りは「はみ出してOK→選択範囲で整える」を体験
- 5日目：影は1色だけで入れる（やりすぎない）
- 6〜7日目：同じキャラを2回描き、2回目で改善点を1つだけ直す
4. Procreate Pocket：iPhoneでも描ける、買い切り系の“制作アプリ”
Procreate Pocketは、iPhoneで本格的に描きたい人の選択肢として知られています。テンプレ型ではなく「描画に集中する設計」なので、イラスト制作の没入感が欲しい方に合いやすいです。買い切り型（サブスクではなく一度購入）で運用できる点が、合う人には大きな魅力になります。
一方で、初心者さんが最初に困りやすいのは「何から触ればいいか分からない」ことです。自由度が高い分、最初は使う道具を絞るのがコツになります。
こんな人に向いています
- iPhoneで、描くことに集中したい
- サブスクより買い切りの方が安心
- “アプリに慣れる学習”も楽しめるタイプ
作品サンプル（初心者向け）
- 「モノクロ落書き集」：1日1枚、1週間で7枚
- 「小さなスタンプ風イラスト」：白背景＋太線＋単純な色
最初の1週間の使い方
- 1日目：ブラシは3本だけ選ぶ（鉛筆／ペン／塗り用）
- 2日目：レイヤーは2枚だけで描く（下描き／清書）
- 3日目：色は5色までに制限（色選びで迷わない）
- 4日目：1枚絵ではなく“素材作り”（目・口・髪だけ）
- 5〜7日目：素材を組み合わせて1キャラ完成、を目標に
5. Adobe Fresco：水彩っぽさ、筆の表情を楽しみたい人へ
Adobe Frescoは、ブラシ表現や絵の質感を楽しみたい人に向く描画アプリです。デジタルなのに、少しアナログに近い雰囲気を出したいときに気持ちよく描けるタイプですね。絵具っぽい表現、水彩風のにじみ、筆圧の表情などが「気分を上げてくれる」アプリでもあります。
初心者さんは、最初に“難しい機能”へ行くより、ブラシの感触を掴んで「描いていて楽しい」を作るのが継続の鍵になります。
こんな人に向いています
- 水彩・ペン・筆っぽい表現が好き
- 作品に質感を出したい
- “描く時間そのもの”を楽しみたい
作品サンプル（初心者向け）
- 「水彩の花を1輪」：線なし、にじみだけで描く
- 「風景の空」：グラデーション＋雲だけで練習
最初の1週間の使い方
- 1日目：ブラシを2種類だけ選ぶ（鉛筆＋水彩など）
- 2日目：にじみ表現の練習を10分だけ
- 3日目：色数を3色に絞って塗る
- 4日目：紙の質感（背景）を変えて違いを見る
- 5〜7日目：同じモチーフを2回描き、2回目で“筆圧”だけ意識する
6. Sketchbook：シンプル操作で“描く習慣”を作りやすい
Sketchbookは、余計な要素が少なく、スケッチやラフ描きに向くタイプです。「難しい機能は後でいいから、とにかく描き始めたい」という初心者さんにとって、気持ちが折れにくいのが強みです。
描画アプリにありがちな「設定が多すぎて迷う」が少ないので、絵を描く習慣を作りたい人には、とても相性が良い入り口になります。
こんな人に向いています
- 描き始めるまでの心理ハードルを下げたい
- 1日5分の落書きを続けたい
- ラフ→別アプリで清書、の分業もしたい
作品サンプル（初心者向け）
- 「毎日1つ、身の回りのものを描く」：マグカップ、鍵、靴など
- 「表情練習」：喜怒哀楽を1枚に並べる
最初の1週間の使い方
- 1日目：ブラシ1本で落書き（選ばない）
- 2日目：消しゴムとズームに慣れる
- 3日目：レイヤー1枚だけ追加（線を分ける）
- 4日目：同じモチーフを3回描き、線の迷いを減らす
- 5〜7日目：毎日5分で“描く→保存”までを習慣にする
目的別おすすめ：あなたに合うのはこの組み合わせ
SNS投稿を今すぐ整えたい人
- Canva（まずはテンプレで統一感）
- 余裕が出たらAdobe Express（写真中心の投稿を強化）
お絵かきを始めたい人（スマホ中心）
- まずはibisPaint（線補正・レイヤーで学びやすい）
- シンプルに続けたいならSketchbookを併用（落書き用）
“絵の質感”を楽しみたい人
- Adobe Fresco（筆の表情で気分が上がる）
- 作品はCanvaで額縁っぽく整えて投稿、も相性がいいです
買い切りで腰を据えて描きたい人（iPhone）
- Procreate Pocket（道具を絞って慣れるのがコツ）
初心者が失敗しないためのミニチェック（よくあるつまずき対策）
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いきなり全部の機能を覚えようとしない
最初は「テンプレ1つ」「ブラシ3本」「レイヤー3枚」など制限が正解です。 -
作品は“完成”ではなく“提出”でOK
70点で出して、2回目で1つ直す方が上達が早いです。 -
著作権・素材の利用条件は必ず確認
フォントや素材は、アプリごと・素材ごとに利用範囲が違うことがあります。商用利用や販売を考える場合は、各アプリの規約・ライセンスの確認を先にしておくと安心です。
まとめ：最初の1本は「目的が一番叶うもの」を選べば大丈夫です
アート＆デザインアプリは、選び方さえ間違えなければ、初心者さんでも短期間で“形になる体験”が作れます。
- 整えるなら：Canva／Adobe Express
- 描くなら：ibisPaint／Procreate Pocket／Adobe Fresco／Sketchbook
そして、いちばん大切なのは「あなたが続けやすい入口」を選ぶことです。迷ったら、整える目的ならCanva、描く目的ならibisPaintから始めて、1週間で小さな作品を1つ作ってみてくださいね。そこで「もっとこうしたい」が見えたら、次のアプリへ移る判断も自然にできます。